21世紀のMETを代表する魅力的な舞台
ニューヨークに位置する世界最高峰のオペラ施設「メトロポリタン・オペラ」、通称METが、その最新作《セヴィリャの理髪師》を7月11日から全国上映します。1週間の期間限定上映で、東劇ではさらに延長して7月24日まで楽しめるチャンスもあります。このオペラは、私たちを笑わせ、感動させることで知られるロッシーニの音楽が贅沢に桜色に彩る喜劇作品です。
この作品はモーツァルト作曲の名作《フィガロの結婚》の前日譚として位置づけられ、若きアルマヴィーヴァ伯爵と彼の親友で髪結い師のフィガロが、伯爵の恋を実らせるために奮闘する様子が描かれます。魅力的な音楽とともに、登場人物たちの軽快なやりとりから生まれるユーモアは、観客を笑顔にすること間違いなしです。
演出はトニー賞を受賞したバートレット・シャーが手掛け、歌手たちがオーケストラの間を自由に往来できるユニークな演出が、観客との一体感を生み出します。このプロダクションはMETの長年の定番として、数多くのオペラファンに愛され続けています。
オーケストラを指揮するのは、ベルカント・オペラに定評のあるジャコモ・サグリパンティさんで、彼にとってMETデビューとなる特別なステージです。また、アルマヴィーヴァ伯爵を演じるのは、新星ロッシーニ・テノールのジャック・スワンソンさん。彼が放つ美しい声は、観る人々の心をつかむことでしょう。さらに、ロジーナ役には、若干20代でスターとなったアイグル・アクメトチナさんが登場します。彼女の歌声は、初恋の喜びを体現するような魅力を持っています。
フィガロ役には、美しい声と映画俳優のごとく彫刻的な容姿を兼ね備えるアンドレイ・ジリカウスキさんが抜擢。新進気鋭のアーティストたちが揃った本作は、オペラ界での話題作として注目を集めています。さらに、このたび、ユーモアあふれる舞台の予告映像と本編の歌唱映像が解禁され、多くのファンの期待が高まっています。
特に、アイグル・アクメトチナが歌う「今の歌声は」や、アルマヴィーヴァ伯爵とロジーナの甘い逢瀬を描いた歌唱映像などが披露され、4つの本編映像が一挙に公開されました。この映像からも、彼らの演技力や音楽の魅力を感じ取ることができるでしょう。
この喜劇オペラでは、恋愛を実現させようとするアルマヴィーヴァ伯爵とフィガロの奮闘や、彼らの策略に翻弄されるロジーナ、さらには彼女を守ろうとする後見人ドン・バジリオとの面白おかしいやりとりが繰り広げられます。その結果生まれる笑いをぜひ劇場でご体験ください。
上映期間: 7月11日(金)~7月17日(木)
(東劇のみ7月24日(木)までの2週上映)
上映館: 東劇・新宿ピカデリーほか全国21館
指揮: ジャコモ・サグリパンティ
演出: バートレット・シャー
出演者: ジャック・スワンソン、アイグル・アクメトチナ、アンドレイ・ジリカウスキ、ピーター・カルマン、アレクサンダー・ヴィノグラドフ他
MET上演日: 2025年5月31日
上映予定時間: 3時間22分(休憩1回あり)
あなたもこの特別な舞台を観ることで、オペラの新しい魅力を発見してみてください!