直木賞作家・永井紗耶子が描く歴史の物語『青青といく』
2026年2月10日、株式会社KADOKAWAが新たに永井紗耶子氏の長編小説『青青といく』を発表しました。本作は、直木賞と山本周五郎賞のダブル受賞作である『木挽町のあだ討ち』の実写映画化が控える中でのリリースとなります。注目を集める中、永井氏が選んだ新たな主人公は、江戸時代の特異な儒学者、海保青陵とその弟子弥兵衛です。
自由を求めて生きる人々の物語
海保青陵は、江戸の世において商業の重要性を説き、経済を立て直すことに貢献した稀有な学者です。作品では、彼の教えを受け継ぐ最後の弟子弥兵衛が、師の死後、その教えをより深く理解していく様を追っています。四か月という短い間の弟子入りの後、青陵は急逝し、その遺志を胸に抱いた弥兵衛は、青陵ゆかりの人々を訪ね歩きます。
弥兵衛は、「遺灰は空に撒け」という師からの遺言を心に留め、様々な人々の話を通じて青陵の過去を知ることになります。彼が関わった数々の人々の中には、江戸の実弟や変わり者の絵師、商人たちが含まれており、彼らが経てきた人生と青陵との関わりが描かれています。青陵の影響を受けた者たちが語る物語を通じて、自由とは何か、そしてどう生きるべきかという深いテーマが探求されます。
読者から寄せられた感動の声
全国の書店員たちからも、この作品に対する感動の声が続々と寄せられています。TSUTAYAサンリブ宗像店の渡部知華さんは、「蒔いた種は必ず芽吹く時が来る」と感想を述べ、作品を読み終えた後の清々しい気持ちを伝えました。また、紀伊國屋書店新宿本店の新井沙佑里さんは、タイトル『青青といく』の響きから前向きな気持ちになり、自由の概念を登場人物を通じて実感するとコメントしました。
未来屋書店入間店の佐々木知香子さんも、「賛同する人達もちゃんといたことに明るい兆しを感じた」と述べ、作品の人情味に加えて、希望を感じたと語っています。これらの感想は、読者たちが作品に共鳴し、深い感動を得ていることを示しています。
江戸時代と現代の自由
著者の永井紗耶子氏は、江戸時代の人々が厳しい身分制度の中で生きていたことを踏まえつつ、海保青陵が「自由自在」に生きる姿勢を掲げたことの重要性を強調しています。現代においても、江戸時代と同じような窮屈さが存在し、青陵の「もっと自由に」というメッセージが響くことを願っています。
作品詳細
『青青といく』は328頁にわたる長編小説で、単行本として2026年2月10日に発売されます。定価は2,090円(本体1,900円+税)。装画は水口理恵子氏が担当し、美しい装丁が施されています。この作品は、古き良き江戸の時代を生きた人々から現代の我々に通じる「自由とは何か」を考えるヒントを与えてくれる一作です。ぜひ、書店で手に取ってみてください。