日本市場に音楽カタログ評価技術を導入
エンターテインメントとテクノロジーに特化したコンサルティング会社、ParadeAll株式会社が、スウェーデンのスタートアップであるChapter Twoが開発した音楽著作権の価値算定技術を日本市場に導入することを発表しました。この技術の導入により、音楽業界におけるデータの透明性と信頼性が大きく向上することが期待されています。
Chapter Twoの技術の背景と特徴
Chapter Twoは、音楽業界でこれまで存在しなかった重要なデータレイヤーを創出し、ライツ(著作権)に関する情報をより明確にする取り組みを行っています。音楽カタログ取引は規模を拡大しており、アメリカや欧州では数百億円規模の取引が相次いでいます。これに伴い、信頼性の高い評価モデルに基づくデータが求められています。
商業的成功を収めたプロデューサーや著名なアーティストにとって、音楽カタログは新しい投資資産(IPアセット)として見なされつつあり、Chapter Twoのテクノロジーが活用されています。たとえば、グラミー賞受賞のプロデューサーRodney “Darkchild” Jerkinsの音楽ライツ取引において、その分析が重要な意思決定を支えた事例があります。また、韓国の音楽企業Beyond Musicが、BLACKPINKのヒットメーカーであるBekuh Boomの音楽カタログを取得する際にもChapter Twoのサービスが利用されました。
提供予定のサービス
Chapter Twoの音楽ライツ評価技術は、ストリーミング収益データや著作権料の実績、アーティストの成長性などを多角的に分析することにより、信頼性の高い評価を提供します。これには二つの主要なサービスが含まれています。
1.
金融機関・投資家向けサービス
「ミュージック・ライツ投資インテリジェンス」として、音楽カタログをキャッシュフローの創出源とし、投資に関する判断や価値の妥当性を検証するためのデータを提供します。
2.
ライツオーナー・音楽出版社・レコード会社向けサービス
「音楽ライツ収益分析ツール」を通じて、保有している音楽カタログの収益潜在能力を可視化し、売却やライセンス契約、戦略的な活用を支援します。
また、グローバル基準での透明性を提供する事により、国際的な競争力を高めることも目指しています。
ParadeAllの役割
ParadeAllは、日本市場におけるChapter Twoの技術の戦略的な展開をサポートし、ライツオーナーと金融機関の双方にとって実効性のある導入を支援します。このイニシアティブにより、日本市場における音楽カタログ評価手法が国際的に通用するようになり、音楽IPの流動性と金融的価値が一層確保されることを目指しています。
この新たな取り組みは、日本の音楽業界におけるデータ活用の未来を切り開くものであり、アーティストや関連する企業にとって大きなチャンスをもたらすことになるでしょう。
会社概要
Chapter Two
所在地:スウェーデン・ストックホルム
事業内容:音楽ライツの評価と分析テクノロジーの開発・提供
ParadeAll株式会社
所在地:東京都
代表者:鈴木貴帆
事業内容:エンタメ/音楽とテクノロジーの融合による戦略立案・事業開発・海外展開支援
問い合わせ先:info@paradeall.com