世界を変える建築の力
皆さんは、建築が持つ力についてどれくらい考えたことがあるでしょうか。建物は、ただの構造物ではなく、そこで生活をする人々の文化や歴史を形成し、心の支えにもなります。今回は、明治大学理工学部建築学科の庄ゆた夏教授にお話を伺い、その力を活かして精神的に傷ついたルワンダの人々を支える彼女の取り組みについて掘り下げていきます。
ルワンダでの活動の始まり
庄教授は、アメリカを基盤にルワンダで様々な建築プロジェクトに取り組んでいます。そのきっかけとなったのが、2001年に発生した同時多発テロ事件でした。この出来事が彼女に「建築家として何ができるか」を考えさせ、実際にルワンダへ飛び込む決意をさせました。政情不安で心の傷を抱える人々のために、彼女が注力したのは、単なる住まいの提供ではなく、希望を与える場所を作ることでした。
虐殺の傷を癒す住宅と病院
最近のTBSラジオ『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』では、庄教授が虐殺で愛する人を失った女性たちのために設計した住宅や、治療の場となる病院のプロジェクトについて語りました。彼女は、建物が持つ「安心感」や「癒し」の効果が、心の傷を癒すためには欠かせないと考えており、特に喪失を経験した人々にその思いを届けることが大切だと強調します。
母から学んだ真の支え
放送の中で、庄教授はアメリカ奨励先のホストファミリーとの思い出を振り返り、助けを必要としていた当時の自分に母がどのように対応したかを説明しました。この出来事は、彼女の人生におけるターニングポイントとなり、その後の活動にも影響を与えたといいます。母からの思いやりに触れたことで、「誰かを助けることの大切さ」をより深く理解したのです。
パッションをもって
27日の放送では、庄教授が語るのはルワンダへの情熱です。彼女がその地を訪れ、建築の力で人々を支えたいという思いから活動を始めた背景には、自らの人生観が色濃く反映されています。彼女は、建築を通じて「社会を変える」力が自分にはあると自信を持って語ります。
結びに
庄ゆた夏教授の取り組みは、単なる建築の現場に留まらず、社会全体に勇気を与えるものです。彼女の姿勢からは、どんな状況においても「人を支える力」を信じる大切さを教わります。次回の放送を通じて、彼女のさらなる思いや情熱に触れることができるでしょう。
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毎週日曜日21時30分から放送の『嶌信彦 人生百景「志の人たち」』は、様々な分野で生きる志を持つ人物にスポットを当て、彼らの人生観や情熱を聞き出します。興味深いエピソードを逃さないために、ぜひお聞き逃しなく!