人気ラジオパーソナリティの魅力に迫る新書
9月18日に出版される新書『ラジオはパーソナリティ〝次第〟』は、TBSラジオ「JUNK」の統括プロデューサー、宮嵜守史さんによる作品です。本書の最大の魅力は、ジェーン・スーや山里亮太といった9組の人気パーソナリティとの対談が収録されている点です。この対談を通じて、彼らの「伝える力」とは何か、どのようにリスナーとコミュニケーションを築いているのかが明らかになります。
パーソナリティの持つ力
著者である宮嵜さんは25年間ラジオに携わっており、業界の中で「ラジオはパーソナリティのもの」ということをずっと感じてきました。彼がラジオ番組を通じて体感してきたのは、どんなに素晴らしい企画でも、最終的にリスナーに届けるのはパーソナリティの力であると認識しています。書中では、収録された対談から得た知見をもとに、パーソナリティがどのようにリスナーとの距離を縮め、信頼を築いているのかを掘り下げています。
例えば、南海キャンディーズの山里亮太さんとの対談では、「人間として空っぽだ」という心の声が明かされます。この言葉は、ラジオパーソナリティとしての人間性や個性がいかに重要であるかを示唆しています。自意識を武器にするというパンサーの向井慧さんの発言からも、パーソナリティとしての葛藤や成長の過程が見えてきます。
環境の変化と新しい挑戦
現代のラジオは、SNSやAIの影響で多くの変化を余儀なくされています。人々が顔を合わせる機会が減少する中で、パーソナリティはいかにしてリスナーとつながり続けているのか。その難しさや工夫も、本書では大いに取り上げられています。たとえば、ヒコロヒーさんは「まだ誰もやれなかったラジオの形を見つけたい」と語り、常に新しい挑戦を恐れない姿勢を見せています。このような発言が、ラジオに新風を吹き込んでいるのです。
対談を通じて学ぶ「伝える技術」
本書には、バナナマンのお二人やおぎやはぎなど、豪華なパーソナリティたちとの対談が収められており、それぞれの個性やスタイルが反映されています。彼らと向き合ってきた宮嵜さんの視点から、パーソナリティとしての心構えやリスナーとの関係の築き方について学ぶことができる貴重な機会です。
書店ではすでに「発売前重版」が決まるほどの期待が寄せられており、ラジオファンはもちろん、普段ラジオを聴かない人でも楽しめる内容に仕上がっています。
まとめ
『ラジオはパーソナリティ〝次第〟』は、ただのラジオの裏側を探る書籍ではありません。パーソナリティの存在がどれほど大きな影響を持ち、リスナーとの関係を築くために必要な技術や考え方が何であるかを示した、実用的な一冊です。ラジオを愛するすべての人にとって、手元に置いておくべき本となるでしょう。