新たな木材の世界を知る 『原色』木材加工面がわかる樹種事典 第3版
木材の魅力を深く理解する手助けとなる『原色 木材加工面がわかる樹種事典 第3版』が、2025年10月3日に発売されます。この事典は、前作からの進化を遂げ、325種の木材を写真と共に詳細に紹介しています。
325種の樹木を網羅
本書には、国産材178種、外国産材147種が収められており、世界中の多様な木材が集められています。特に、国内では沖縄産材やあまり知られていない樹種も取り入れられ、読者に新たな発見を提供します。追加された36種には、街路樹で見かけるハナミズキや希少なクマノザクラ、国際的に知られるキューバンマホガニーが含まれています。
高品質な写真
木材見本の写真は、木工家である河村寿昌氏が手掛けた小箱を使用しており、その曲面が木肌を美しく引き立てています。ただの平板ではなく、リアルな質感を伝えるために工夫されています。1樹種につき、加工前の木地も含めて4カットの写真が基本で、非常に視覚的な理解が可能です。
樹種ごとの情報を詳しく解説
各樹種は、硬さや加工のしやすさ、木目、色、匂いなど詳しく解説されています。特に硬さに関しては、1から10までのランク付けが行われ、具体的な体感をつかむ手助けもされています。木材業者や木工関係者のみならず、インテリアを愛する一般の方にも有益な情報が盛りだくさんです。
例として、「逆目を感じず加工しやすい」木材としての特性があり、ロクロ加工では繊維の影響を受けずにスムーズに作業できるといった具体的な効果が伝わってきます。
イメージしやすい色と匂いの表現
本書では、色や匂いをイメージしやすい表現で具体的に説明しています。「エスプレッソコーヒーのような黒」や「しっとりしたバナナのような黄色」といった描写は、読者に強く印象に残ることでしょう。
正確な木材名と最新の情報
木材業界の混乱を解消するため、本書では学名や科名を正しく整理し、新たなAPG体系に基づいています。これにより、木材の正体が明確になり、誤解を招くことが少なくなります。業界のプロから一般読者まで、広範なニーズに応える形で情報が整理されています。
小箱の作品集としても楽しめる
事典としての機能だけでなく、325種の異なる小箱としての魅力も持っています。色々な木材の木目や色彩は、美的楽しみを提供するものとしても評価されています。
著者・監修者プロフィール
本書を手掛けたのは、木工家の河村寿昌氏や編集者の西川栄明氏、北海道大学の元教授である小泉章夫氏。彼らの知識と経験が詰まった本書は、木材について知りたいすべての方にお勧めの一冊と言えるでしょう。
書籍概要
- - 書名:『原色 木材加工面がわかる樹種事典 第3版』
- - 著者: 河村 寿昌、西川 栄明
- - 監修者: 小泉 章夫
- - 仕様: A5判、320ページ
- - 定価: 3,960円(税込)
- - 発売日: 2025年10月3日(金)
- - ISBN: 978-4-416-52528-9
木材の世界を再発見するために、ぜひ手に取ってみてください。