音楽朗読劇「陰陽師」が東京で幕を開ける！声優陣が魅せる妖しき物語

音楽朗読劇「陰陽師」がついに開幕！

2025年2月21日（金）、東京・よみうり大手町ホールで、音楽朗読劇「陰陽師」の初日公演が開催されました。この作品は、夢枕獏による伝説的な小説「陰陽師」を基にした朗読劇で、豪華声優陣による見事な演技と、二胡とピアノの生演奏が絶妙に調和し、観客を平安時代の妖しい世界へと誘います。

背景と作品内容

『陰陽師』は1986年に発表されて以来、多くのメディアで展開されている人気作品です。物語は、優雅な容姿を持つ陰陽師・安倍晴明と、彼の相棒である真面目な雅楽家・源博雅の活躍を描いています。その設定は、都会の喧騒から離れた、闇に包まれた平安時代の日本。今回の朗読劇では、第1作と第2作から4つのエピソードを厳選し、約90分間にわたる作品として構成されています。観客は日替わりのキャストによる演技を楽しむことができます。

初日の公演レポート

初日のキャストは、安倍晴明を蒼井翔太、源博雅を鈴木達央が担当。物語が始まると、ステージ上に設置された雪洞や草木、そして平安時代を感じさせるセットが眼前に広がり、二胡とピアノの穏やかな音色が会場を包み込みます。

本作の魅力は、何と言ってもキャラクター同士の掛け合いです。蒼井の柔らかな声質は晴明に色気を与え、彼自身の知性が巧みに表現されています。一方、鈴木は低音の力強さで博雅の真摯さを見事に表現しており、二人のバランスの良さが際立ちます。特に、鈴木は博雅のコミカルな一面を引き出し、観客に笑いをもたらすシーンもあり、対照的な二人の関係性が光ります。

さらに、「露と答へて」のエピソードでは、二人のキャラクターが深みを増し、観客の心に残る印象的な展開がありました。このように、ただの朗読劇という枠を超え、視覚的にも聴覚的にも楽しませてくれます。

音楽と演出の重要性

公演の魅力は、キャストの演技だけではありません。音楽の演奏は二胡の甘建民氏とピアノの南保ひとみ氏による生演奏で、平安時代の雰囲気をしっかりと醸し出しています。音楽は物語における感情の起伏を巧みに表現し、場面ごとの緊張感や安らぎを与えています。また、美しい青、紫、赤を基調とした照明が、物語のインパクトを一層引き立てており、観客はまさにその世界観に浸ることができました。