石川さゆり×もず唱平の新曲に込めた思いを探るドキュメンタリー特集

特別企画：石川さゆりと作詞家もず唱平の新曲「棉の花」に迫る

ドキュメンタリー番組「ドキュメンタリー７」の第27回放送では、歌謡界の巨星、石川さゆりさんと昭和から続く人気作詞家・もず唱平さんの新曲「棉の花」がテーマとなりました。この曲は、河内地方でかつて盛んに生産された河内木綿を背景にした、女性たちの切ない物語を描いています。

河内木綿の歴史と歌詞の背景

「棉の花」というタイトルには、河内木綿の歴史がたっぷり込められています。かつて明治時代には多く生産されていましたが、安価な外国産綿に押され、その姿は次第に見えなくなりました。そんな中で、もず唱平さんは、かつての河内木綿を支えてきた女性たちの物語に触れ、その思いを歌詞として表現しました。

もず唱平が語る自身の思い

もずさんは、これまで数多くのヒット曲を創り上げた実力者です。特に「釜ヶ崎人情」は多くのファンに愛されていますが、彼自身は昨年、体調不良を理由に引退を宣言しました。しかし、石川さゆりさんからの熱烈な依頼を受け、もずさんは自らの「最後の作品」と位置付けて歌詞を創作することを決意しました。この背景には、彼が長年向き合ってきた筆者としての「責任感」があると言えるでしょう。

万博を通じて感じる未来への願い

今年の5月には、大阪・関西万博の会場を訪れたもずさん。彼は、「平和」を唱え続けてきた自らの信念を持って、ウクライナやパレスチナ、イスラエルなど、現在も紛争が続いている地域への思いを強く抱いていました。彼の平和に対する願いの根源は、1945年8月の原爆投下で父親が被爆したことにあります。彼は、戦争によって引き起こされる苦しみの痛みを身を持って知っています。そのため、平和を築くためには何をするべきかをずっと考えてきました。