新刊『ユニバーサルデザインモビリティの展望』が登場
2025年11月20日、株式会社近代科学社は『ユニバーサルデザインモビリティの展望 - 誰もが移動できる社会へ -』を発行します。この作品は、著者の田中晴美氏と西山敏樹氏が手がけ、地域の移動のあり方について新たな視点を提供しています。
移動に伴う課題
日本社会は現在、高齢化が進行しており、多くの地域で運転免許を返納する高齢者が増加し、また移動が困難な人々が増えています。このような状況では、公共交通サービスも担い手不足に悩まされ、移動手段が限られた生活を強いられる人々が増えています。新たに発表されるこの書籍では、こうした問題意識を基に、高齢者や障がい者が生活しやすい社会を目指すための施策やアイデアが提案されています。
UDモビリティの概念
著者は、車いすユーザーのための新しいUD(ユニバーサルデザイン)モビリティの開発に注力しており、その具体的な事例として産官学民の協力による実証実験が紹介されています。これにより、移動手段を確保することが、地域社会の活力にも寄与することを訴えています。
本書の内容
本書では、まず失われつつある「移動権」や現代的なモビリティの課題を整理し、さらに現状のユニバーサルデザインの取り組みについても詳しく解説しています。特に参考にすべきは、モビリティの実態調査を通じて得られたデータであり、それに基づく新しいモデルの提案も行われています。
次に、UDモビリティの設計に関する工学的な見解も紹介され、専門家たちがどのように安全性や快適性を評価しているかが論じられています。最終章では、古いニュータウンでの交通課題を解決するための新しいアプローチについて圧倒的な技術の適用例が示されます。
著者について
田中晴美氏は東京都市大学の博士後期課程に在籍しており、公務員勤務の中で障がい者への支援に携わってきました。自身も車いすを使用する立場から、実体験に基づいた研究を行っています。西山敏樹氏は都市生活学部の教授であり、ユニバーサルデザインやモビリティデザインの専門家です。多くの研究とプロジェクトに参与し、地域の交通問題にも数多くの解決策を提案しています。
まとめ
この新刊『ユニバーサルデザインモビリティの展望』は、現代の移動に関する数々の課題を考える上で、非常に重要な一冊となるでしょう。誰もが利用しやすい交通手段を確保することの重要性を再認識し、地域住民が共に共存できる社会を築くための示唆に富んだ内容です。ぜひ多くの方に手に取っていただきたい作品です。
【書誌情報】
- - 書名: ユニバーサルデザインモビリティの展望
- - 著者: 田中晴美、西山敏樹
- - 仕様: A5判・並製・136頁
- - 価格: 2,100円(税抜)
詳しくは
こちらから。