映像作品を深く理解するためのディスクライバー向け特別オンラインセミナー開催

ディスクライバーとして作品を観る特別オンラインセミナー

ブロードメディア株式会社が主催する「ディスクライバーとして作品を観る」特別オンラインセミナーが、2025年11月29日（土）に開催されます。このセミナーは、視覚障がい者が映像作品を楽しむための音声解説のディスクライバーや、その基礎知識がある経験者を対象としています。受講生は、映像作品を深く理解するための「観る力」を磨く貴重な機会を得ることができます。

開催の背景

ブロードメディアは、音声解説制作のノウハウを活かし、未経験者向けの「ディスクライバー養成講座」を開講し、多くの受講生をサポートしてきました。講座を通じて、視覚情報を的確に伝えるための原稿執筆スキルを習得してきましたが、現場の声から「観る力」の重要性が浮き彫りになりました。このセミナーでは、ディスクライバーとしての観察力を高めるためのアプローチが提供されます。

映像作品には、登場人物の関係性や時間の流れ、カメラの視点など、言葉では表現しきれない多くの情報が含まれています。これらをどう読み取り、何を優先して伝えるかが、音声解説の質を大きく左右します。このプロセスを深く学ぶことで、ディスクライバーとしてのスキル向上が期待できます。

セミナーの特長

今回のオンラインセミナーでは、具体的な映像分析を通じて、作品をどう読み解くかに焦点を当てます。映画『キスできる餃子』を題材に、以下のようなポイントを扱います：

- 作品のテーマ分析
- 登場人物の呼称選択
- 情報の優先順位の整理

このセミナーを通じて、参加者は映像作品を表層でなく本質から分析する視点を身につけ、何をどう伝えるべきかという軸を明確化します。これは、現役ディスクライバーはもちろん、これから目指す方や、映像のバリアフリーに関心のある方々にとっても有益な内容となっています。

ディスカッションと参加方法

セミナーはZOOMによるライブ配信形式で行われ、実施日時は2025年11月29日（土）の13時から15時です。講師は著名なディスクライバーの寺田のり子氏が務めます。受講料は5,500円（税込）で、銀行振込が必要です。

参加希望者は、指定のサイトからお申し込みいただき、事前課題として映画1本の視聴が必須となります。視聴作品は運営側から指定されますので、しっかり準備しておくことが求められます。インターネット環境があれば全国どこからでも参加でき、質疑応答コーナーも設けられているため、リーダーに直接質問をする貴重なチャンスです。

日本におけるディスクライバーの重要性

日本には、視覚障がい者手帳を持つ方が約32万人おり、ロービジョンの方を含めると、その数は約164万人にも達します。しかし、現在、音声解説付きの映像作品を楽しむ機会は十分とは言えません。多様化する映像表現に対して、誰もが楽しめる映像バリアフリーを実現するためには、ディスクライバーの存在が不可欠です。

今後も映像業界において、アクセシビリティを担う重要な役割が期待されるディスクライバー。在宅で気軽に参加できるこのオンラインセミナーを通じて、そのスキルを磨き、新たな理解を深めるチャンスを逃さないでください。