スマートニュース調査、18%がニュース回避傾向—世代で明暗

スマートニュース調査結果の概要

スマートニュース株式会社のメディア研究所が行った「スマートニュース・メディア価値観全国調査2025（SMPP調査）」の結果が明らかになりました。この調査は、日本におけるメディア利用状況や社会的な分断について、2年ごとに実施されるものです。今回は約2117人からのデータをもとに、特に注目すべきは「ニュース回避傾向」に関する結果です。

調査結果の詳細

調査によると、全体の18%が「頻繁に」または「時々」ニュースを避けるという傾向が見られました。特に30代では、この数字は22%に達し、最も顕著な結果となりました。一方、60代では僅か13%となり、世代による差が浮き彫りになっています。これは、現代において情報過多によるストレスが影響していると考えられます。

ニュースを避けたくなる理由

「ニュースを避けたい」と答えた人の理由として最も多かったのは「気持ちが暗くなる・気分が悪くなる」で、61%の人がこれを挙げました。この結果は、ネガティブなニュースが精神的な負担を引き起こしていることを示唆しています。

第2位には「関心の持てないニュースまで知りたくない」が挙げられ、30%の人がこれを選択しました。そのほか「事件・犯罪のニュースが多すぎる」（25%）や、「刺激的で関心をあおるセンセーショナルな見出しが多すぎる」（27%）といった回答も多く見られました。

ニュース回避の傾向とジャンル

避けたいニュースのジャンルを分類すると、最も多いのは「芸能（有名人のゴシップ含む）」が22%で、次に「戦争・紛争」が19%となりました。また、特に頻繁にニュースを回避する人の65%が「芸能ニュース」を避けたいと回答しており、これも興味深い結果です。このことから、人々がどのような情報に対して敏感であるかを知ることができるでしょう。

逆に、地元の話題や教育、科学技術に関するニュースには、回避傾向が少ないことも明らかになっています。

ニュース回避傾向の影響

この調査によると、日本におけるニュース回避の傾向は、他国に比べてまだ低いとはいえ、明らかに増加していることが分かります。特に30代の回避傾向は顕著で、世代を超えた情報伝達の方法を考慮する必要性を示唆しています。

メディアがこのような傾向を無視することはできません。特にSNSや動画メディアを通じて新たな情報を取り入れる若年層へのアプローチが重要とされているからです。

結論

調査結果は、今後のメディア戦略に多大な影響を及ぼすでしょう。スマートニュースは、こうしたデータをもとに、より良い情報提供を目指すとともに、ニュース接触方法の多様性を模索していく考えです。これからのメディアの在り方に対する重要な示唆を与えているといえるでしょう。これらの結果をもとに、今後もさらなる分析結果が発表されることを期待しています。