CATVと認知機能
2025-03-26 16:51:18

東北発!CATVとガンマ波サウンドで認知症予防に挑む新プロジェクト

最近、日本全体で高齢化が進む中、認知症の患者数は急増しています。政府の推計によると、2025年には65歳以上の約1人に5人が認知症を発症する可能性があるとされています。この重大な社会課題に対処するために、塩野義製薬とピクシーダストテクノロジーズ(PxDT)が協力し、東北ケーブルテレビネットワーク(TCN)と連携して新たなプロジェクトを始めました。その名も「CATV×ガンマ波サウンド™」です。

本プロジェクトは、高齢者をはじめとする地域の方々が無理なく認知機能の維持や改善を図ることができる新しい健康習慣のモデルを創出することを目指しています。具体的には、CATVを通じて放送されるコンテンツに「ガンマ波サウンド™」を取り入れ、視聴者が楽しみながら認知機能をケアできる環境を整備します。

プロジェクト発足の背景



東北地方は、高齢化率が全国平均を上回り、2019年の時点で32%に達しています。予測によれば、2045年には65歳以上の割合が43.7%に達する見込みです。このような高齢化社会の課題に対応するため、地域に密着したCATVを利用して、幅広い年齢層の人々が取り組める新たな健康習慣を創り出そうとしています。市民の健康維持を目指す本プロジェクトが、まさにその一歩となるのです。

プロジェクト概要



CATVは、地域に密着した情報提供手段として多くの人々に利用されています。このプロジェクトでは、TCN加盟の15社17局のうち、まず10局で「テレビを視聴するだけで認知機能の維持や改善が期待できる環境」を実現することを目指します。具体的には、ガンマ波サウンド™を活用した放送コンテンツがCTAVを通じて提供されることで、地域住民が日常的に触れることのできる環境が整います。

今後の展開



このプロジェクトは、東北地域の健康習慣に大きな貢献をするだけでなく、全国的な展開やさらには国際的な展開も視野に入れています。具体的には、以下の構想に基づいて進められます。

1. 社会実装の実施: 地域における科学的エビデンスの知見に基づき、CATVを通じたガンマ波サウンドを利用した社会実装を行い、知見を深めていきます。
2. 全国CATV事業者との協力: 東北地域での成功事例をもとに、全国のCATV事業者との連携を進め、全国展開を目指します。
3. 国際的な展開の可能性: 高齢化が進む国々への導入可能性を検討し、グローバルな課題解決に貢献することを目指します。

ガンマ波サウンドについて



ガンマ波サウンド™は、40Hzの周波数を持つ音を利用しています。この周波数は、ヒトの認知機能、特に記憶や推論をつかさどる脳波と関連しています。研究によって、40Hzの音の刺激により、マウスの認知機能が改善されたことが示されています。また、人を対象とした臨床試験では、40Hzの音と光を用いることで認知機能の悪化の抑制が確認されています。

これまでの研究では、40Hzの音は単調なパルス音であったため、日常的に聞き続けることが難しいとされていました。しかし、PxDTと塩野義製薬は、日常生活に溶け込む形で知られるゲンを刺激する新しい技術を開発しました。これにより、長期的な介入による認知機能改善が期待されます。

まとめ



塩野義製薬とピクシーダストテクノロジーズ、そして東北ケーブルテレビネットワークの連携による本プロジェクトは、地域の高齢化問題に真正面から向き合っています。CATVとガンマ波サウンド™の融合によって、新たな健康習慣の確立を目指すこの取り組みは、地域だけでなく、日本全国、さらには国際的な潮流ともつながりを持つ可能性を秘めています。高齢社会における新たなモデルの確立を果たすべく、今後の展開に注目です。


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