第26回宝塚映画祭の開催について
兵庫県宝塚市にて、11月21日(金)から27日(木)までの1週間、「第26回宝塚映画祭」が開催されます。この映画祭は、市民の手で作り上げられる映画祭として、2000年から始まりました。開催地である宝塚市の中心にある「シネ・ピピア」をメイン会場として、地域の文化を発展させることを目的に、多様な市民が参加する実行委員会により運営されています。
映画祭の特徴
宝塚映画祭は、市民映画祭として特殊な立ち位置にあります。昭和の日本映画全盛期に宝塚で作られた作品や、映画館で観ることができる貴重な国内外の作品を発掘し、上映を行っています。参加する市民が多様であり、さまざまな視点から映画が語られるこの映画祭では、地域文化の振興を目指しています。
映画の都、宝塚
かつて宝塚は、日本映画の一大拠点として知られていました。武庫川沿いには宝塚映画製作所が存在し、176本の劇場映画や数千本のテレビ映画が制作されました。黒澤明や小津安二郎といった巨匠たちが活躍し、森繁久弥や三船敏郎などのスターたちが宝塚の街で撮影を行う姿が見られた時代もありました。しかし、映画の衰退とともに1968年、その製作が終息し、時代の波に翻弄されることとなります。
26回目の映画祭
今年も、その歴史を振り返りながら、名匠小津安二郎監督の『小早川家の秋』(1961)や岡本喜八監督の『大菩薩峠』(1966)など、製作所で作られた宝塚映画6本が上映されます。また、戦後80年特集として『無法松の一生』や『火垂るの墓』も取り上げられるほか、多彩なトークイベントも予定されています。これにより、また新たな映画体験が提供されることでしょう。
参加方法と開催情報
映画祭の会場は、宝塚市内で唯一の映画館「シネ・ピピア」です。この映画館は1999年にオープンし、阪神淡路大震災からの復興の際に市民の声を反映しながら設立されたものです。映画祭期間中の料金は、一般1,300円、シニア・学生1,200円、ハンディキャップ割引が1,000円となっています。
特別企画など
今年の特別企画として、「エール・ザ・シネ・ピピア」という映画館にまつわる作品の特集が行われます。また、各映画上映後には、映画関係者やゲストによるトークも実施される予定です。
映画祭公式ホームページ(www.takarazukaeigasai.com)やシネ・ピピアのホームページ(www.cinepipia.com)で詳細情報を事前にチェックすることが可能です。
まとめ
第26回宝塚映画祭は、市民の手作りで歴史を刻み続ける映画祭として、映画に対する愛情を深める素晴らしいイベントになります。地域の映画文化を一緒に探求し、楽しむ機会をお見逃しなく。皆様のご参加を心よりお待ちしております。