映画の巨匠、山田洋次監督の貴重な名著がついに復刊
映画界の巨匠・山田洋次監督の著作『映画をつくる新装版』が、1978年以来の47年ぶりに新装版として発売されます。これは、映画制作の深い哲学や実践を語った貴重な一冊で、山田監督による映画づくりの真髄を知ることができる内容です。
書籍の内容と特徴
この新装版は、山田監督が映画制作に込めた思いやさまざまな体験を回顧する内容で構成されています。前書きには、山田監督自身の書き下ろしが収められており、彼がかつて初めてカチンコを手にした1954年からの歩みが語られています。そして、監督としてのキャリアの中で得た貴重な知見が描かれています。
本書は大きく三部に分かれており、第Ⅰ部では映画との出会いや、監督としての思いを深堀りしています。特に『男はつらいよ』の誕生や映画に対する情熱について触れられており、読者は山田監督の映画に対する愛情や哲学を直接感じることができるのです。
第Ⅱ部では、映画を作る上での素材や脚本に焦点を当てています。モチーフの選び方や脚本の大切さについて個別の事例を挙げながら詳しく解説されており、映画制作に興味がある人にとっては貴重な学びの場となるでしょう。特に、監督がどのようにアイデアを練り、脚本を構成するか、それに伴う苦労を克明に綴っています。
第Ⅲ部では、実際の映画制作現場について触れています。スタッフや俳優との関係、演出についての現場での実践的なアドバイスなどが示されており、山田監督の経験に基づいた豊富な知識が詰まっています。特に、主演俳優である渥美清さんとの絆についてのエピソードは、多くの人の共感を呼び起こす部分となるでしょう。
新装版の魅力
この新装版は、山田監督の作品を未経験の方にも楽しんでもらえるように、解説や全監督作品一覧も収録されています。11月に公開予定の最新作『TOKYOタクシー』に繋がる作品の全容を知る手助けとなることでしょう。また、クロード・ルブラン氏による解説も添えられており、監督の魅力がより一層引き立てられています。
この書籍は映画界の一つの重要な資料であり、映画制作者や愛好家にとって必読の書となっています。山田洋次監督が長年のキャリアから得た知見が多く詰まっており、他のジャンルにも通じる多くのメッセージが伝えられています。映画とは何か、創作することの意味を再考させられる一冊です。
書籍詳細
- - 書名:『映画をつくる新装版』
- - 発売日:2025年10月15日
- - 判型:四六判・ハードカバー
- - ページ数:204ページ
- - 定価:2,000円(税別)
- - ISBN:978-4-272-61248-2
この貴重な作品を読むことで、山田監督の映画制作に対する情熱と深い思考をより多くの人々が知ることができるでしょう。映画の世界に魅了されること間違いなしの一冊です。