新作『ゾウのテウニス』
2025-06-18 23:04:23

オランダの作家トーン・テレヘン新作『ゾウのテウニス』が登場!

オランダの人気作家トーン・テレヘンが贈る新作『ゾウのテウニス』



オランダの国民的作家トーン・テレヘンによる新たな小説『ゾウのテウニス』が、ついに刊行されました。本作は特に多様性や共感力に焦点を当て、読者に深い問いかけを行う作品です。テレヘンは、2017年の本屋大賞(翻訳小説部門)を受賞した『ハリネズミの願い』で広く知られています。このたび、彼が1997年に発表した『ゾウのテウニス』が新たに日本語版として登場しました。

『ゾウのテウニス』は、周囲には人間ばかりがいる中で、自分だけが「ゾウ」である少年の物語です。テウニスという少年は、周囲のクラスメートたちには簡単な行動ができず、日々の生活の中で自分の違いに悩みながらも、誇りを持って生きる姿が描かれています。彼は時に孤独を感じつつも、「もし世界中の人間がゾウだったら、もっとシンプルに生活できるのに」と考えます。

本書は17のエピソードを通して、異なる存在としての苦悩や喜びを声高に語ります。人間社会に適応しようと努力するテウニスの姿は、多くの人々の共感を呼ぶでしょう。特に「周りと違う」という状況は、誰にでも起こりうるものであり、その中でどう生きるかを問いかけます。

この物語は魅力的なキャラクターたちによって織り成されており、子どもたちとの関係を通じて、テウニスは徐々に自分の存在に対する理解を深めていきます。また、作中では、周囲の人々がテウニスの持つ独自の魅力に気づき、彼を誇りに思う様子も描かれています。その過程で、彼がどのようにして自分を受け入れ、成長していくのかが大きなテーマとなっています。

トーン・テレヘンはこれまでも、どうぶつたちの視点から人間社会を描くことで知られてきました。彼の作品は、詩人谷川俊太郎氏からも高く評価され、翻訳家や読者たちに深い印象を残しています。テレヘンの作品は、日々の喧騒の中で失われがちな「共感力」を呼び戻す役割を果たしています。

『ゾウのテウニス』を手に取ることで、大人も子どもも自分自身の「違い」に向き合い、共感を持って多様性を受け入れることの大切さを感じられることでしょう。発売は2025年6月18日、ぜひ手に取ってみてください。

著者プロフィール



トーン・テレヘン 1941年にオランダ南部の島で生まれ、ユトレヒト大学で医学を学んだ後、医師としてケニアで活躍。1984年からは動物たちを主人公とする作品を書き続け、数々の文学賞を受賞してきました。

長山さき は1987年にオランダ政府の奨学生としてライデン大学に留学し、その後オランダに住み続けて様々な作品の翻訳に携わっています。特にトーン・テレヘンの作品を日本に紹介したことで、多くのファンを魅了してきました。

たまむらさちこ は武蔵野美術大学を卒業後、オランダ王立アカデミーに留学。絵本の制作にも携わり、彼女の作品も多くの人々に親しまれています。


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