黒柳徹子が新たなエッセイ『トットあした』を通して語る言葉の力
本日、待望の書下ろしエッセイ『トットあした』が発売されました。この本は、唯一無二の伝説的存在である黒柳徹子が、自身の人生を支えてきた大切な言葉たちを紹介するものです。彼女が「この本を書き終えて、あらためて思うのは、友だちって大切だな、ってこと」と語るように、家族や友人、たくさんの出会いから得た言葉の数々が、彼女の理念や生き方を形作ってきました。
このエッセイは、直木賞作家・窪美澄さんからも絶賛されています。彼女は「黒柳さんの感受性のとびきりのみずみずしさ」を強調し、言葉の力がどれほど大きいかを語っています。各エピソードでは、黒柳が子供の頃に受けた温かい言葉、小学校の校長からの励まし、女優としての挫折を乗り越える力となった言葉など、彼女の心に響いたメッセージを紹介。これらの言葉が、黒柳を支え、勇気を与えてきたことがわかります。
本書は、彼女が少女時代から愛読していた『風と共に去りぬ』の有名なセリフ「だって、あしたはまた、新しい一日が始まるのだから」に由来するタイトルが付けられています。これは、毎日が新たなチャンスであることを示唆しているようです。
忘れられない「友だち」の言葉
黒柳は、自身の人生の重要な瞬間に友人や知人がかけてくれた言葉を何よりも大事にしてきました。たとえば、彼女が小学校を退学してトモエ学園に通うようになった際、校長先生が言った「君は、本当は、いい子なんだよ!」という言葉が、彼女に大きな励みとなりました。これはただの言葉ではなく、彼女が自分自身を見つめ直し、再確認するための貴重な瞬間だったのです。
また、挫折しかけたときに自分を肯定してくれた言葉や、大物女優・沢村貞子の「人間ってね、一生懸命やると、後悔しないものよ」というメッセージも、彼女の心に深く刻まれています。これらのエピソードを通じて、彼女は言葉の持つ力を改めて感じ、若い世代へのメッセージとしても「心のなかに湖のような受容器を持つことが、どれだけ大切かを伝えたい」と語ります。
さまざまな出会いとその印象
本書では、また黒柳が影響を受けてきた著名人の言葉も取り上げられています。作家の向田邦子、俳優の渥美清、放送作家の永六輔など、彼女にとって大切な存在の言葉が並び、読者に感動を与えます。これらの言葉は、友人とのおしゃべりの中で生まれたものが多く、普段の何気ない会話がいかに人の心に留まるかを感じさせる内容です。
このエッセイを読むことで、読者は人生の様々な困難や岐路に面したとき、どのように前に進んでいけばよいか、そしてそのヒントを得ることができるのではないでしょうか。黒柳徹子の言葉は、彼女自身が体験してきた真実の物語だからこそ、説得力を持ちます。
本書『トットあした』は、心に響く言葉の数々を通じて、人生の美しさを再確認させてくれる逸品です。そして、彼女が92歳になった今でも、舞台に立ち続ける理由は、この本を読めば少しだけ見えてくるかもしれません。
ぜひ、手に取ってそのメッセージに触れてみてください。