サンリオとエイベックスが進めるパートナーシップ強化の新たな一歩
株式会社サンリオとエイベックス株式会社が、東南アジア市場での成長を背景に、戦略的なパートナーシップに向けて基本合意を結びました。この合意に伴い、両社の合弁会社であるAvex Southeast Asia Pte. Ltd.(SSEA)の株式譲渡が行われ、サンリオはこの会社を完全子会社化します。この取り組みは、サンリオのキャラクターがグローバルな舞台でさらに活躍するための準備です。
合弁会社の成長
SSEAは2020年の設立以来、サンリオのキャラクターを使ったライセンスビジネスを東南アジア市場で急成長させてきました。5年間で売上高は日本円ベースで約10倍に達し、うまく市場に浸透してゆきました。この成功の背景には、サンリオの確固たるブランド力と、エイベックスの地域に密着したサービス展開がありました。その相乗効果によって、SSEAは急成長を遂げたのです。
新たな合意の内容
今回の株式譲渡により、サンリオはSSEAの30%の株式を約16億円で得ることになり、これをもってSSEAはサンリオの100%子会社に移行します。これにより、経営体制も変わり、今後はサンリオ専務取締役の大塚泰之氏が代表取締役社長に就任します。現行の従業員は引き続き雇用され、これまで通り事業運営が続けられます。
戦略的パートナーシップの推進
サンリオとエイベックスは、この合弁事業で築かれた信頼を基に、音楽、イベント、マーチャンディジングなど多彩な分野での協力を進めていく計画です。具体的には、サンリオのキャラクターを活用した音楽ビデオの制作や、エイベックス主催イベントへの協賛が挙げられます。また、互いのIPを融合させた新しい商品やイベントを開発し、共同での販売も行う方針です。
社長らのコメント
サンリオの辻朋邦社長は、SSEAの設立が大きな挑戦であったと振り返り、このパートナーシップが両社にとっての新たなスタートであると強調しました。エイベックスの黒岩克巳社長も、サンリオとの協業の意義を強調し、今後の成長に期待を寄せています。
未来への展望
今回の合意を契機に、サンリオとエイベックスは、東南アジア市場にとどまらず、日本国内やその他のグローバル市場での新たな価値創造を目指しています。両社は、これまで以上に強固なパートナーシップを築き、世界中のお客様に喜びを届けるために一緒に歩んでいくことでしょう。サンリオとエイベックスの共同の未来に、今後も目が離せません。