今里純を追う！レジェンドの足跡を辿る評伝書籍が発売

『ベースボールと野球を繋いだ男Dr.Imazato / 今里純知られざる戦後日米野球交流の物語』

戦後、日本とアメリカの野球界を結びつけた伝説の人物、今里純の評伝書籍が9月15日より西脇市で先行発売され、9月20日からは全国で手に入るようになります。本書は、彼の生涯と日米交流の歴史を深く掘り下げたもので、筆者の竹本武志氏の思いが込められています。

今里純とは?

今里純は、昭和初期から戦後にかけて日米野球界の架け橋となった兵庫県西脇市の歯科医師です。彼は終戦直後、短波ラジオを通じてアメリカの大リーグ中継に耳を傾け、次第にその名は大リーグ関係者の間で知られるようになりました。彼は「世界一のベースボール・ファン」として愛され、今里の活動が日本とアメリカの野球界に与えた影響は計り知れません。

書籍に収められたエピソード

書籍内では、いくつかの印象的なエピソードが紹介されています。例えば、今里は米大リーグのコミッショナーと文通をしたり、来日したチームの通訳を務めるなど、日米の野球界をつなげる多くのプロジェクトに関与していました。また、1958年にはセントルイス・カージナルスが来日した際、米ラジオ局のインタビューも受け、彼の英語力は驚きと称賛を集めました。

さらに、阪神タイガースとデトロイト・タイガースの提携に貢献し、なかでも著名選手たちに特に影響を与えたと言われる技術書の翻訳など、多岐にわたる活動も紹介されています。

野球殿堂博物館に名を刻む

今里純の業績は、ついに米野球殿堂博物館に資料として保存されることになりました。7月27日には、イチロー選手の殿堂入り式典が行われましたが、今里もこの場所で彼の功績が評価されてきました。「Jun Imazato Collection」として、彼が記したスコアブックも同博物館に保管され、彼の影響力がいかに大きかったかを示しています。

出版記念イベントも開催

9月15日には、地元のオリナスホールで出版記念のトークイベントが行われます。日本人大リーガーの先駆者、村上雅則さん（マッシー村上）の参加が決まり、彼の野球への思いを語っていただく機会もあります。今里純と村上さんの両者が野球界に与えた影響を振り返りながら、貴重な資料も公開される予定です。

竹本武志さんは、この書籍を通じて今里の存在が日本のプロ野球史に新しい光を当てることを願っています。彼が遺した数々のエピソードとその影響力は、野球ファンにとって忘れられないものであり、今後の日本野球界の発展に寄与することを期待されています。

この本は、今日の教育環境においても、文化の交流や理解を深める重要な資源となることでしょう。そして、今里純の生涯を通じて日米のスポーツの未来へとつながる思いを、ぜひ多くの方々に知っていただきたいと思います。書籍は全国の書店やオンラインでも購入可能ですので、興味のある方はぜひ手に取ってみてください。彼の歴史的な功績を、あなた自身の目で確かめてみませんか？