川崎のヒップホップシーンに新たな風を吹き込むDOUBLE UPの1stアルバムに注目

川崎のヒップホップシーンに新たな風を吹き込むDOUBLE UPの1stアルバム

川崎市南部に新たに登場したヒップホップユニット、DOUBLE UP。彼らはYvv（ユウ）とJETSKI（ジェットスキ）からなる二人組で、2024年に解散が決定したBAD HOPから大きな影響を受けながら、地元川崎を盛り上げる新星として注目されています。特に2023年には沖縄、長野、千鳥町で行われた公演にフロントアクトとして参加し、未だ無名であるにも関わらず、会場を熱気で満たしました。

DOUBLE UPが放つ1stアルバム『NEW SOUTH』は、彼らの人生や生き様、若いころの苦悩、どれだけ地元を背負う覚悟があるかを真摯に表現した作品です。川崎の特色を強く反映した彼らの音楽は、リスナーを惹き込み、驚かせる魅力に溢れています。一部では「川崎の次世代ラッパー」として、期待を寄せられている彼らですが、このアルバムはまさにその期待を裏切らない内容と言えるでしょう。

アルバムに収録されている楽曲も、ストリートのリアルな声を代弁するものが多く、特にリードトラックの「South Block」では、地元の先輩であるAKIRA THE G.O.A.Tが生み出した、デトロイト感の漂うDIRTYなビートが印象的。さらに、「KOREAN TOWN」では、川崎の韓国文化が色濃く反映され、アジアに根差した特徴的なビートが楽しめます。

「What's Up Hater」は、現代の日本における誹謗中傷に対する抗議を含んだアンサーソングで、キャッチーなフックと魅力的なリリックが印象強い一曲。人々が抱える社会的な問題を音楽で表現し、リスナーにメッセージを届けようとする姿勢が伺えます。

また、「Death Race」は映画『デス・レース』からインスパイアを受けた楽曲で、自己の人生を語ったものとなっており、音楽を通じて多くの葛藤を乗り越えた心情が描かれています。さらに「Dear Family」では、家族や仲間への感謝の気持ちを込めた感動的な歌詞が特徴で、過去の悲しみを乗り越えた今、未来へと進もうとする決意が伝わってきます。

このように、『NEW SOUTH』には、彼らの心の奥底に根付く思いが詰まっており、聴く人に強いインパクトを与えています。川崎というHIP HOPの街から次世代のアーティストとして着実に成長を遂げているDOUBLE UPは、今後が非常に楽しみな存在です。未来の日本のヒップホップシーンを担う若手たちの姿をぜひチェックしてみてください。

なお、「South Block」のOfficial Music Videoも公開されていますので、そちらもご覧ないただき、彼らの音楽の魅力に触れてみてはいかがでしょうか。

リリース情報

- アルバム名: NEW SOUTH
- アーティスト: DOUBLE UP
- リリース日: 2月19日(水)

トラックリスト

1. South Block (Prod. AKIRA THE G.O.A.T)
2. OFF SIDE (Prod. FLAGMAN)
3. D.O.G (Prod. MORTE)
4. KOREAN TOWN (Prod. Level on the beats)
5. What's Up Hater (Prod. MORTE)
6. TOP BOY (Prod. Fukk2Beatz)
7. Death Race (Prod.YMD)
8. Guilty Love (Prod. LionMelo)
9. Pain Rain (Prod. NOBU BEATZ)
10. Dear Family (Prod. River Beats)