都会に隠された鉄道廃線跡とは?
2025年10月17日、株式会社河出書房新社より、石川雅洋著の『都会の鉄道廃線跡 探究読本』が発売されます。この本では、東京、大阪、名古屋、京都、福岡などの大都市に残る廃線の歴史や現在の状況を詳細に解説しています。興味深いのは、一般的に廃線というと地方のローカル線を思い浮かべがちですが、実は都会にも多くの廃線跡が存在しているのです。
都会の廃線の魅力
著者の石川氏は本書の中で、「廃線跡散策」という趣味の特異性について触れています。これは列車に乗ることやその姿を見ることではなく、過去の鉄道が通っていた痕跡を探すこと。廃線跡を歩くことで、その場所の歴史を感じ取り、理解を深めることができるのです。
本書では全国の59の廃線跡が紹介され、特に以下の古い路線について詳しく掘り下げています:
- - 都港湾局専用線(東京湾の貨物輸送を支えた)
- - 阪堺電車上町線(オリジナルの駅舎が残る)
- - 国鉄筑肥線(地下鉄にその役目を譲った)
- - 京成白鬚線(都心への新ルート開通で廃止)
- - 明治神宮造営局引込線(「永遠の杜」に関わる)
- - 名鉄瀬戸線(名古屋城の外堀を走る)
- - 阪急上筒井線(大震災からの復旧に貢献)
これらの歴史的な廃線跡は、単なる廃線ではなく、その背後にあった物語や歴史を知ることができる宝物のような存在です。
発見と驚きの旅
多くの人々が普段歩いている道が、かつて鉄道が通っていた場所であることに驚くでしょう。古地図を見ながら散策することで、新たな発見を得ることができ、歴史を身近に感じることが可能なのです。実際、多くの廃線はその魅力の一部として今も残っており、探訪する価値があるでしょう。
本書は、鉄道ファンだけでなく、歴史や地理に興味がある全ての人にとって魅力的な内容となっています。私たちの生活の身近にある廃線跡の探訪を通じて、都市の見方が変わるかもしれません。
石川雅洋氏の背景
著者の石川雅洋氏は、1968年生まれで、幼少期から全国を巡る中で鉄道に親しんできました。彼は、名著『廃線の旅 鉄路の旅』を通じて、多様な交通手段を使い、各地の廃線跡を探訪してきた経歴を持っています。本書に寄せられた期待も大きく、ゼミの講義などでは直接授業を受けることも可能です。
最後に
『都会の鉄道廃線跡 探究読本』は、廃線跡をめぐる探検や歴史の理解を深めるための鍵となる一冊です。発売が待たれます!