デヴィッド・ベイリーが贈るファッションの歴史。スペイン初の大規模展が開催へ

デヴィッド・ベイリー：チェンジング・ファッション展の魅力

2025年の夏、スペインのア・コルーニャで、デヴィッド・ベイリーによる革新的なファッションの世界を体験できる絶好の機会がやってきます。イギリスを代表する著名写真家であるベイリーの大規模回顧展「デヴィッド・ベイリー：チェンジング・ファッション」が、マルタ・オルテガ・ペレス（MOP）センターで開催されるのです。

展覧会の概要

この展覧会は、2025年6月28日から9月14日までの期間、一般公開されます。特に注目すべきは、この展覧会がデヴィッド・ベイリーの作品をスペインで初めて大規模に展示するものであるという点です。総展示点数は140点以上に上り、その中には初公開となる貴重な作品も含まれています。

キュレーションを担当するのは、ロンドンのデザインミュージアム館長ティム・マーロウ氏。彼の視点を通じて、1960年代から1970年代にかけてのグラマラスでエネルギッシュなファッションの世界がどのように展開されていたのかを感じることができるでしょう。

デヴィッド・ベイリーの足跡

デヴィッド・ベイリーは、単なるファッション写真の記録者に留まらず、その時代の文化を形作った重要な存在です。彼は特に1960年代のロンドンにおける創造的・文化的革命の中心人物として知られています。本展では、彼が撮影したモデルの中でも特に名声を博したジーン・シュリンプトンの写真で始まり、彼女を通じて当時のトレンドや美意識を見ることができます。

また、1965年に発表されたポートフォリオ「Box of Pin-Ups」も特集されており、ミック・ジャガーやマイケル・ケインなど、当時の著名人の魅力的な姿を収めた作品が展示されています。

ベイリーのスタジオとの関係

今回の展覧会では、ダイアナ・ヴリーランドが語った通り、彼のスタジオの特異な雰囲気も取り上げられています。彼のスタジオがまるでナイトクラブのような活気に満ちていたことを感じられる展示が用意されています。さらに、1976年に彼が共同創刊したファッション誌「Ritz」へのオマージュとして、特別出版物も展開される予定です。