映画遺産特別イベント
2025-08-28 16:54:29

国立映画アーカイブでの特別上映会「発掘された映画たち」の魅力に迫る

国立映画アーカイブ特別イベントがついに開催



国立映画アーカイブが開催する特別上映会「ユネスコ『世界視聴覚遺産の日』記念特別イベント 発掘された映画たち―小宮登美次郎コレクションPART 2」が、2025年10月4日(土)に行われます。これは、無声映画の貴重なコレクションを通して、過去の視聴覚遺産の重要性を再認識する機会です。

小宮登美次郎コレクションとは



小宮登美次郎コレクションは、その独自性と価値から映画研究者や愛好家の間で高く評価されています。1990年度に国立映画アーカイブに寄贈されたこのコレクションは、特にヨーロッパの無声映画を中心に構成されており、その中には『さらば青春』(1918年、A・ジェニーナ)、『除夜の悲劇』(1924年、L・ピック)、さらには染色版『燈台守』(1929年、J・グレミヨン)など、非常に貴重な作品が含まれています。

1991年には、47作品の上映会が行われ、以来、世界各国での上映を通じてその魅力が広がってきました。そして今回は、イタリアのチネマ・リトロバート映画祭との共催で、未上映の新たな作品が紹介されるとのこと。

映画の見どころ



今回のイベントでは、世界初公開となる16本の作品が上映されます。プログラムは二つに分かれており、AプログラムとBプログラムでそれぞれ異なる作品が楽しめます。特にAプログラムでは、未公開の8本が上映され、Bプログラムでは過去の上映作品から厳選された8本が取り上げられます。

上映作品リストには、未確認のプリントが多く含まれており、現存する35mmプリントが10本あるとされています。これらは映画ファンにとって非常に貴重な視聴体験となるでしょう。

ヨーロッパ無声映画の魅力



この上映会では、文献だけでは知り得ない作品を観賞することができます。フランス、イタリア、ドイツの各国から、著名な監督や俳優の作品が一堂に会します。たとえば、ミシェル・カレやアウグスト・ジェニーナといった監督の作品、またはジョルジュ・ヴィンターやジジェッタ・モラーノといった俳優のアクションが間近で楽しめます。

さらに、16作品のうち14本には多様な染色や彩色が施されたプリントがあり、その映像美も見どころの一つです。これにより、当時の映像技術や芸術性の高さを楽しむことができます。

日本語字幕とピアノ伴奏



全作品には日本語字幕が付けられ、ピアノの生演奏も楽しめます。伴奏には柳下美恵さんが参加し、懐かしさと新しさが融合した貴重な体験を提供します。トリック映画や喜劇、活劇、人間ドラマなど多彩なジャンルが揃い、観客は多様な映画の魅力を堪能することができます。

映画保存の重要性を学ぶ



上映される作品は、現存プリントに由来する不完全なものも多いため、映画保存の重要性を実感する機会でもあります。これらの不完全な作品を観ることで、多くの人々が失われた部分を惜しみつつも、映像文化の保存について深く考えるきっかけになるでしょう。

参加方法



開催日は2025年10月4日で、Aプログラムは13:00から15:00、Bプログラムは16:30から18:30に予定されています。会場は国立映画アーカイブ 長瀬記念ホール OZUで、チケットはオンラインでの事前購入も可能です。一般1,050円、高校・大学生・65歳以上は840円、小・中学生は600円、障害者手帳を持つ方は無料など、さまざまな料金設定がされています。

ぜひ、この機会に貴重な映画遺産を通じて、豊かな映像文化を再発見してみてください。


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