作曲家・小野貴光が語る、音楽制作への情熱とその裏側

作曲家・小野貴光が新たなエッセイを発表

作曲家として数々のヒット曲を手掛ける小野貴光さんが、11月6日に自身のエッセイ『作曲という名の戦場』を出版します。この作品は、彼の作曲術や音楽業界の裏側、そして自身の波乱万丈な人生を様々な角度から描いた一冊です。

作曲家の内情に迫る

本書では、作曲家という職業の驚くべき実情が赤裸々に語られています。「音楽制作がどのように行われているのか」、「報酬がどのように決まるのか」といった具体的な内容に加え、作曲家が直面する苦難や喜びも詳細に綴られています。
特に目を惹くのは、作曲家の仕事のほとんどがコンペへの応募曲を書くことであり、必ずしも報酬が約束されていないという厳しい現実。小野さん自身も、30歳までに数多くの挫折を経験し、下積みの時代を乗り越えてきたことが明かされています。

小野貴光の作曲術とは

小野貴光さんは、ただの作曲家ではありません。「いい曲とは何か」「良いメロディとは何か」といった哲学を持ち、その考えを作品へのアプローチに活かしています。また、近年のAI技術によるメロディ制作についても自らの見解を示しています。
こうした内容の中で、多くの楽曲を手掛けた彼の独特な作曲術が浮かび上がります。既に彼の手がけた約750曲の中には、AKB48やSTU48などのアイドル、声優の楽曲が含まれ、広範なジャンルで実績を残しています。

ミステリアスな存在感

また、小野さんはSNSを持たず、インタビューも一切行わず、謎めいた作曲家として知られています。そのため、「小野貴光」という名前の背後には誰がいるのかといった憶測すら生まれていました。しかし、今回のエッセイ出版を機に、彼はついに公の場に姿を現すことを決意しました。さらに、小室哲哉さんとの対談が実現したことも話題になっています。これは小野さんにとって、憧れを持ち続けてきた人との貴重な対話でもあります。

読者に届けたいメッセージ

本書の内容は、音楽に興味がある人や作曲家を目指す若者、また今の仕事に悩む人にも響くことでしょう。小野さんは「音楽が作られる現場のリアルを知ってもらいたい」と語り、このエッセイを通じて多くの人々に伝えたいメッセージがあります。実際に、声優の内田雄馬さんや千葉翔也さんからも、本書に対する推薦文が寄せられています。