新刊紹介:保阪正康の歴史論考
保阪正康の著書『なぜ日本人は間違えたのか――真説・昭和100年と戦後80年』が2025年7月17日に新潮新書から刊行されます。著者は昭和史の第一人者として知られ、数千人に及ぶインタビューや膨大な研究を通じて得た知見をもとに、昭和100年を振り返ります。
書籍の概要
本書は、第二次世界大戦から80年を経た今、昭和史を新たに捉え直し、国家の運命を大きく左右した8つの事象、すなわち二・二六事件、太平洋戦争、東京裁判、高度成長、田中角栄、昭和天皇、さらには「戦後」と呼ばれる時代を探る内容です。著者は、表面的な史観や思想的立場に囚われることなく、純粋に歴史を評価することの重要性を強調します。
目次から見る内容の深さ
本書の目次には次のような章が含まれています:
- - 第一章「昭和一〇〇年」は何を意味するのか
- - 第二章「あの戦争」の本質
- - 第三章「二・二六事件」に潜む意図
- - 第四章「東京裁判」の真の目的
- - 第五章「高度成長」の影響
- - 第六章「田中角栄」の社会的役割
- - 第七章「昭和天皇」の象徴性
- - 第八章「戦後八〇年」の影響とは
この目次からも分かるように、保阪氏はただ当時の出来事を列挙するのではなく、それぞれの事象が日本社会や国民に与えた深い影響を考察しています。
歴史を慈しむアプローチ
著者は「昭和史には日本の国民性が正直に詰まっている」と述べています。長所と短所を含め、この時代を謙虚に見つめることは、自己との対話を重ねることであるとしています。読者にも過去の出来事を慈しむ感情で接し、昭和の時代に思いを馳せることを期待しています。
書籍情報
- - タイトル: なぜ日本人は間違えたのか――真説・昭和100年と戦後80年
- - 著者名: 保阪正康
- - 発売日: 2025年7月17日
- - 定価: 990円(税込)
- - ISBN: 978-4-10-611094-8
- - URL: 新潮社書籍紹介ページ
本書を通じて、歴史の新たな視点を得ると共に、自自身の思考を深める機会としたいものです。昭和という時代の真実に迫るこの書は、歴史愛好家だけでなく、広く一般読者に向けても薦められます。ぜひ手に取って、その深さを感じてみてはいかがでしょう。