新作「恐怖症店」登場
2025年7月4日、ホラー作家の梨が自身の新作「恐怖症店」を電子オリジナルとして発表しました。この作品は、彼女の新たな挑戦であり、心に秘められた欲望や悪意がどのように怪異を引き寄せるのかを探るものです。読む者に深い思考を促すストーリーが展開しており、ファンを多いに楽しませてくれることでしょう。
「恐怖症店」の概要
本作は、梨が人間の内面に潜む暗悪なる欲望をテーマにしており、独特の雰囲気を醸し出しています。また、文春文庫から発行予定のアンソロジー『令和最恐ホラーセレクションクラガリ』に先駆けて単独で配信されるこの作品は、驚愕の27,000字にわたる読み切り小説です。この作品を紐解くことで、読者は 人の心に潜む「恐怖症」がどのように形を取るのかを考えさせられることでしょう。
あらすじの紹介
物語は、ある港町のはずれで露店を運営する一人の女性から始まります。彼女は、珍しい黒色の洋袴を身にまとい、後ろ暗い裏通りにひっそりと佇んでいます。その姿は、道を行き交う人々にはまるで視界に入らないかのように見えます。彼女のもとに立ち現れる少女。彼女は吸い寄せられるようにその黒い女の前に立ち、問いかけます。
「あの…あなたは――何、なのですか?」
その女性は「私は、この『恐怖症店』の店主です。あなたにぴったりの恐怖症をお見せしますよ」と返します。果たして、恐怖症を自覚することの恐ろしさとは?
自由を求める願い
この作品は、自由に、しかし何かに囚われて生きたいと願う全ての人たちに向けた究極の物語です。梨が描く恐怖の本質とは、私たち自身の中に潜むものなのかもしれません。彼女独自の視点で「恐怖」を掘り下げることで、読者は新たな理解を得るかもしれません。
展覧会との連動
さらに、今年の7月から2025年にかけて開催される展覧会「恐怖心展」とも連動しています。これは、過去に約10万人を集めた展示会「行方不明展」の制作チームが再び手を組んだもので、本作「恐怖症店」はその物語の序章ともいえる位置付けです。
「恐怖心展」の会期は2025年7月18日から8月31日まで、東京の渋谷BEAMギャラリーで開催されます。ぜひ、こちらも併せて楽しんでください。
著者のプロフィール
梨は、ネットを中心としたホラー作家であり、数多くの話題作を手がけてきました。代表作の一つに『かわいそ笑』があり、展覧会や映像作品への関与など多岐にわたって活躍しています。彼女の独自の視点と発想が詰まった作品にどうぞご期待ください。
この新作「恐怖症店」は、文藝春秋より本日リリースされ、各種電子書店でも配信されています。価格は350円(税別)で、気軽に手に取れる作品となっています。ぜひこの機会に新たな恐怖の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。