富士通が初の1位に輝く!CSR企業ランキング2025年版
株式会社東洋経済新報社から発表された「CSR企業ランキング2025年版(第19回)」において、富士通が栄えある総合ランキング1位を獲得しました。これは同社にとって初めての栄冠であり、CSR(企業の社会的責任)と財務データを融合させた評価において、特に顕著な成績を収めました。
富士通の特色ある取り組み
ランキングにおいて、富士通は人材活用部門で30位、環境部門で4位、企業統治+社会性部門で2位、財務部門で31位という結果を残しました。これらの結果は、同社のCSR活動の強化が顕著であることを示しています。特に、富士通が全社で推進しているソリューション「Fujitsu Uvance」は、顧客のビジネス成長と社会課題の解決に向けた取り組みを強化するものです。
環境への配慮
環境においては、ブロックチェーン技術を活用して温室効果ガス(GHG)のトレーサビリティを実現するサービスを展開しています。また、サプライチェーン全体でCO2削減の目標設定を行い、取引先への環境説明会や勉強会を開催しています。こうした取り組みは、企業とその取引先の環境負荷軽減への貢献を示しており、多くの企業が見習うべき事例といえます。
ワークライフバランスの向上
従業員の働きやすさにも積極的に取り組んでおり、テレワークを基本とした勤務形態を導入。さらに、フレックスタイム制度を採用し、実際に75%がテレワークを利用しています。ワーケーションと呼ばれる新しい働き方も推進し、社員は通常外の地域で滞在しながら業務を行うことができ、仕事とプライベートのバランスが取れる環境を提供しています。
2位はJT、3位はデンソー
ランキング2位は過去2年間連続のJT(日本たばこ産業)が獲得しました。部門別では人材活用30位、環境43位、企業統治+社会性6位、財務18位と安定した成績を収めています。JTは国際的なサプライチェーンでの生活改善を目指すさまざまな取り組みを行っており、途上国の給食支援活動も行うなど、企業としての社会的責任を果たしています。
3位には自動車部品メーカーのデンソーがランクイン。これは2015年版以来のトップ3入りで、人材活用は68位ながら、環境部門では13位、財務部門で12位を獲得しています。デンソーは地域社会との連携を大切にしており、自然災害時の支援活動やボランティアの促進に力を入れています。
男性育児休業取得率が上昇
今回の調査では、特に男性の育児休業取得率が63.9%と、前回調査から26.2ポイント上昇しました。これは、企業が人材活用の面での取り組みを強化している証拠です。ただし、1週間以内の短期取得の割合は前回に比べて減少しています。
環境への影響が見えやすく
今回の調査からは、企業のGHG排出量も減少傾向にあり、スコープ1およびスコープ2(直接・間接排出ともに)で減少が見られました。これにより、企業が持続可能な経営へ向けて着実に取り組んでいることが確認できました。
このように、CSR企業ランキング2025年版は、企業の持続可能性や社会的責任へ向けた進化を象徴する結果となりました。富士通をはじめとする上位企業の取り組みは、他の企業にとっても貴重な指針となることでしょう。