和田秀樹氏の最新刊『幸齢党宣言』が医療改革を提言、記者発表も開催

和田秀樹氏が提唱する医療改革

精神科医であり多くの著書を持つ和田秀樹氏が、最新著作『幸齢党宣言医療改革で、世界もうらやむ日本を創る』を2025年5月28日に出版します。この本は、長寿社会日本の未来を切り拓くための医療政策と改革案を展開しており、特に高齢者の生活改善に焦点を当てています。

日本の医療政策の現状と課題

和田氏は、人生100年時代を迎えた日本において、高齢者が単に「長生き」するのではなく、「幸せに生きる」ことが重要だと訴えています。しかし、現実には医療制度におけるさまざまな問題が存在します。人口高齢化に伴う医師不足や医療費の無駄遣い、さらには薬の過剰処方などが、高齢者を苦しめています。また、偽の健康情報の氾濫が信頼性のある情報を消費者から遠ざけている現状も問題視されています。

幸齢党宣言の理念と提案

本書では、こうした問題に対処すべく、具体的な政策提言がなされています。例えば、厚生労働省の機能改革、製薬業界との連携強化、医学教育の見直しがその一部です。特に注目されるのは、年齢差別禁止法の制定、総合診療医の倍増計画、そしてAI介護ロボットの導入提案です。これらの方策により、高齢者がより充実した生活を送り、医療費の削減につながり、若い世代への経済的負担軽減にも寄与することが期待されています。

幸齢者による社会の変革

「幸齢者」を増やすことができれば、介護・医療費を減少させることができます。和田氏は、「幸齢者」とは、健康で満ち足りた高齢者を意味し、これが増えれば社会全体にとってもプラスになると主張しています。本書は、和田氏がこれまで培った知見を総動員した、未来志向の医学書であると同時に、より幸せな日本社会を目指すための提言集ともいえるでしょう。