名古屋の生活史プロジェクトがスタート
名古屋市を拠点とする中日新聞社が創業140年を記念し、新たなプロジェクト「名古屋の生活史」を発表しました。このプロジェクトは、名古屋にゆかりを持つ100人の人生を、一般公募された「聞き手」とともに記録し、2027年の夏に書籍化するというものです。
プロジェクトの概要
本プロジェクトは、参加者である「聞き手」が選定した身近な「語り手」から、約1万字にわたる人生のストーリーを聞き取ります。語り手の選択肢は、親、パートナー、友人など多岐にわたります。この取り組みは、市民と共に名古屋の生活史を形作ることを目的としています。こうしたプロジェクトは、過去にも「東京の生活史」など各地で盛況を博しており、今回は特に名古屋を舞台にしたコンテンツとして期待が寄せられています。
過去の実績と名古屋のプロジェクトの意義
実際に、名古屋の生活史プロジェクトは、先行する「東京の生活史」が第76回毎日出版文化賞と紀伊國屋じんぶん大賞を受賞した実績に基づいています。『沖縄の生活史』や『大阪の生活史』、『北海道の生活史』といった書籍も続々と刊行されており、一般公募型の大規模生活史プロジェクトとして、地域の多様な声が集まる場となっております。
このプロジェクトは、名古屋に根ざす中日新聞社が、地域の生活や文化、そして多様な人々の声を次代に繋げる重要な活動です。膨大な工数が求められるこのプロジェクトは、単なる書籍制作を超えた地域貢献の一環として位置付けられています。
監修者・岸政彦教授の思い
このプロジェクトは、京都大学大学院の岸政彦教授が監修を務めており、彼の考えに共鳴する意欲的な取り組みとなっています。岸教授は「一般の人々は、自分の語りが面白いとは思わないことが多い。そのため多くの人生が記録されずに消えてしまう」と語っています。彼は、これまでに聞いた話の中に面白くないものはなく、名古屋の生活史からも多くの「名古屋らしさ」が浮かび上がることを期待しています。
プロジェクトスケジュール
このプロジェクトは、以下のスケジュールで進行されます:
- - 4月10日 - 5月8日: 聞き手の募集
- - 5月中: 100人の聞き手選定
- - 7月4日: 名古屋市で「聞き手」向け研修会
- - 8 - 9月: 聞き取りと原稿執筆、オンライン相談会の実施
- - 10 - 12月: 事務局による原稿修正
- - 2027年夏: 書籍『名古屋の生活史』の出版、記念イベントの開催
プロジェクトの開始によって、名古屋の生活や文化に対する新たな視点が生まれることが期待されます。市民とともに歩むこの取り組みを通じて、次世代への大切な文化財が形作られることでしょう。