医療機器の生物学的評価規格 BS EN ISO 10993-10:2023 の発行
一般財団法人日本規格協会(JSA)は、医療機器の安全性向上に寄与する新しい邦訳版規格、
BS EN ISO 10993-10:2023を2025年11月17日に発表しました。この規格は、医療機器が皮膚アレルギー反応を引き起こす可能性を評価するための試験手順を詳述しています。
BS EN ISO 10993-10:2023とは?
この規格は、医療機器、またはそれを構成する材料やその溶出物が皮膚と接触した際の感作反応を科学的に評価するために必要な試験法を定めています。具体的には、皮膚感作性の試験方法に特化しており、人体に直接または間接的に接触する医療機器やその材質のデザインや試験を適切に行うことが求められます。
医療機器の安全性を守るために
最近では、医療機器を使用する機会が増えてきており、その安全性はより一層重要視されています。特に、皮膚に接触する製品の場合、アレルギーが発生すると、利用者に重大な影響を及ぼす可能性があります。そのため、こうした新しい規格は非常に重要な意義を持っています。
規格の詳細と入手方法
規格の概要
- - 名称: 医療機器の生物学的評価 - 第10部:皮膚感作性の試験
- - 英語版価格: 74,052円(A4判・64ページ)
- - 邦訳版価格: 103,664円(A4判・118ページ)
購入方法
この新しい規格に関心がある方は、日本規格協会の公式サイトから購入できます。さらに詳細な情報や関連規格についても確認することが可能です。
今後の関連規格情報
BS EN ISO 10993-10:2023の発行に続き、関連する規格も改定されています。特に、ISO 10993シリーズ規格集に収録された以下の追補も注目されています。
- - ISO 10993-12:2021/Amd 1:2025: 医療機器のサンプル準備と標準物質に関する規格です。
- - BS EN ISO 10993-23:2021+A1:2025: 医療機器の刺激性試験に関する規格であり、皮膚や粘膜への影響を調査します。これらの情報も併せてチェックして、医療機器の評価基準を理解していただければと思います。
まとめ
日本規格協会が発行した新しい規格、BS EN ISO 10993-10:2023は、医療機器の安全性を確保するための重要な一歩です。医療現場でのアレルギー反応を未然に防ぎ、患者の健康を守るために、今後さらにこのような規格の普及が求められます。医療機器を取り扱うすべての専門家は、この新しい試験手法を理解し、今後の製品開発に活かしていくことが期待されます。