高島屋と東神開発が新たに設立した「高島屋・東神開発都市文化賞」
株式会社高島屋と東神開発株式会社が、「高島屋・東神開発都市文化賞」を新たに設立した。この賞は、現代における都市文化の意義を再考し、表現活動や著作物に光を当てることを目的としている。
設立の背景
「都市文化」という概念が曖昧になる中、本調査ではその意味を再評価することが重視されています。高島屋と東神開発は、この賞を通じて「都市文化とは何か」と問い直し、提案する場を作りたいと考えています。これは単なる賞の設立にとどまらず、都市文化についての探求やディスカッションが行えるフィールドを確保するものでもあります。
企業と文化の関係性
この新たな賞では、都市文化が企業活動や社会とどのように関連するのかを考えます。経済と倫理、消費と文化の結びつきを問い、都市における「豊かさ」が何を意味するのかを考察する機会となるでしょう。この賞が都市文化に関心のある多くの人々にとって思考の触媒となり、さらなる発展を促すことが望まれます。
選考の概要
賞の選考は、毎年1月から始まり、年間に刊行された日本語の著作を対象に行われます。選考には審査員6名が参加し、賞状と記念品、さらには副賞として100万円が贈られます。受賞作品は、商業や消費の視点から都市文化を独自に分析し、新たな示唆を与えるものであることが求められます。また、受賞記念イベントも計画されています。
審査員の意気込み
審査員には、建築史・批評の専門家である五十嵐太郎氏や、写真家・評論家の大山顕氏など、多彩なバックグラウンドを持つメンバーが名を連ねています。彼らは、都市文化の変化や表現を探求し、一次資料としての本やアートの重要性を強調しています。
五十嵐太郎氏の提言
「私たちが都市文化を享受することが何を意味するのか、これからの時代に考える必要がある」と述べ、都市文化の魅力を知覚する重要性を訴えています。彼は、複製技術が発展した今こそ、都市での体験を重視する必要があると考えています。
大山顕氏の視点
大山氏は、「都市は永遠の謎」であり、自らの体験を豊かにするために都市の表現を重視することが大切だと述べています。彼は、都市を論じる著作との出会いが、さらなる理解をもたらすことを期待しています。
文化の支援に期待
小田原のどか氏や富永京子氏ら他の審査員も、文化支援に対する企業の役割を強調し、この賞が日本の芸術文化を発展させる新しい風となることを願っています。他の審査員も自らの専門分野で都市について考える意義を語り、メセナ活動の重要性について触れています。
ロゴデザインとその意味
賞のロゴには、創業期の高島屋が受賞した意匠が反映されています。月桂樹のモチーフは、都市文化の流動性を象徴し、変化し続けることを目指す賞の願いが込められています。初年度は20種類のバリエーションが用意され、今後も更新が予定されています。
本賞が、都市文化についての理解をより深め、多くの人たちに新たな視座を提供する場となることが期待されます。