現代に蘇る秋元松代の傑作戯曲『近松心中物語』
2025年の秋、KAAT神奈川芸術劇場〈大スタジオ〉にて、演劇ファン待望の名作が再上演されます。それは、1979年の初演以来、演劇界での重要な位置を占め続ける秋元松代の傑作『近松心中物語』です。今回は、 CCCreationが企画・製作を担当し、演出には堀越涼が名を連ねます。彼は過去のタッグ作品でも高く評価されており、この新しい『近松心中物語』でも彼の独自の美学が色濃く反映されることでしょう。
演出と演技の融合
堀越涼が見せるのは、古典芸能の枠組みを現代演劇に昇華させるアプローチです。本作では、秋元の緻密な戯曲に、現代の生々しさを織り交ぜます。これにより、普遍的なテーマである人間の業と愛が鋭く浮き彫りにされる予定です。また、音楽監督として吉田能が関わり、劇中は全編生演奏で構成され、さらに舘形比呂一の振付やステージングが視覚的なリズムと陰影を加えます。舞台は単なる背景ではなく、演奏と共に観客の感情に響くような空間として創出されるでしょう。
豪華なキャスト陣
この現代的な心中劇には、渡部豪太が忠兵衛を、豊田エリーが梅川を演じるほか、松島庄汰と木﨑ゆりあが与兵衛とお亀を演じます。母・お今役には霧矢大夢、八右衛門役には植本純米が配され、令和の舞台に集結した21名の俳優陣がリアリズムと共鳴を生み出し、さらに演奏陣も加えた総勢30名が息をひそめます。彼らのパフォーマンスは、言葉、音、身体が一体となった、新たな『近松心中物語』を作り上げることでしょう。
公演情報とチケット詳細
この公演は、2025年10月18日(土)から26日(日)の期間、全13回にわたって行われます。チケットはS席が10,000円(税込)、U-25が6,500円(税込)、アフターパンフレット付きS席が12,000円(税込)、アフターパンフレット付きU-25が8,500円(税込)で販売される予定です。また、託児サービスも提供されており、特定の公演の日には有料で託児サービスを受けられるのも嬉しいポイントです。
チケットの一般発売は2025年8月2日(土)午前10時から開始され、ローソンチケットやイープラス、チケットかながわなどで購入可能です。
まとめ
秋元松代の独自の視点で描かれる『近松心中物語』が現代に復活することは、若い世代にとっても貴重な体験となるでしょう。心情豊かなキャスト陣と、革新的な演出に期待が高まります。劇場でこの渾然一体となった作品の威力を感じてみてはいかがでしょうか。前代未聞の心中劇が誕生する瞬間を、ぜひお見逃しなく!