増刷決定!中野京子の新著『虫を描く女』
中野京子が手がけた新しい著書『虫を描く女 「昆虫学の先駆」マリア・メーリアンの生涯』が、発売から間もなく増刷されることが決まりました。この作品は、17世紀に活動したメーリアンという女性昆虫画家の波乱に満ちた生涯を描いています。シビラ・メーリアンは、その独自の視点から昆虫の世界を切り開き、当時の科学と芸術が交錯する時代に新たな風を吹き込んだ人物です。
幻の名著の復刊
本書は中野京子が描いた幻の名著『情熱の女流「昆虫画家」──メーリアン波乱万丈の生涯』を新たに装いを変えて復刊しています。魅力的な内容はそのままに、さらに充実したフルカラー図版が収載され、メーリアンの独特な作品を視覚的に楽しむことができます。また、彼女の画業は彼女自身の知識を探求する姿勢と、自然への深い愛情の結晶であり、これを中野氏が生き生きと再現しています。
強烈な「知」を求めた女性
メーリアンは、フンボルトやリンネ、ダーウィンが活躍する以前の時代に、昆虫学という学問が存在しない中で独学で昆虫を研究しました。「変態」という概念を美しい絵によって表現し、さらに大西洋を渡り南アメリカで多くの観察を行い、その結果を見事に描写した先駆者です。彼女は小さな虫の中に「神」を見出すという独特な視点を持ち、それが彼女の作品に現れています。
彼女の画業や思想がどのように形成されていったのか、また科学と芸術が融合する時代にどのように生きたのか、詳細に記されています。
養老孟司氏も推薦
著名な解剖学者である養老孟司氏は、本書を通じて日本ではまだあまり知られていないメーリアンの姿を鮮やかに浮かび上がらせた貴重な作品だと推薦しています。彼女の足跡を辿り、彼女の作品を理解することで、科学と芸術の相互作用に気づかされることでしょう。
試し読みも公開中
さらに、NHK出版のデジタルマガジンでは、本書の試し読みも公開されています。この機会にメーリアンの世界に触れてみてはいかがでしょうか?
メーリアンの時代を効率よく学ぶ
本書は、5つの章に分かれています。第一章では彼女の若き日々、第二章では科学と芸術の融合、第三章での変化、第四章での南米の冒険、そして最後の章ではアムステルダムでの晩年が描かれています。どの章も彼女の独自の視点と作品がテーマとなっており、読者を彼女の人生に引き込む内容となっています。
著者について
著者の中野京子氏は、北海道出身の作家であり、ドイツ文学者としても知られています。彼女の著書には、『「怖い絵」で人間を読む』や『印象派で「近代」を読む』など、さまざまな作品があります。本書も彼女の幅広い知識と独自の視点が反映された、魅力あふれるものです。
中野京子の新たな著作『虫を描く女 「昆虫学の先駆」マリア・メーリアンの生涯』の詳細や興味深い内容にぜひ注目してください。