名古屋芸術大学とFSCジャパンが連携、森林保全に向けた創作プロジェクト始動

名古屋芸術大学とFSCジャパンが提携

名古屋芸術大学とFSCジャパン（特定非営利活動法人日本森林管理協議会）が連携し、大学生による森林保全をテーマとした創作プロジェクトが始まりました。このプロジェクトは、FSC認証を普及させることを目的としており、学生たちが持続可能な森づくりの重要性を伝えるための作品を制作します。

プロジェクトの背景

FSCは、持続可能な森林管理の普及を目的として1994年に設立された国際的な団体です。FSC認証を受けた森林は、環境保全や社会的な利益、経済的な持続可能性を考慮した管理が行われています。このプロジェクトは、学生たちがFSC認証の意義を学び、一般の人々に伝えるための力を身につけることを目指しています。

学びのスタート

プロジェクトの第一歩として、9月24日に学生たちは座学を受け、森林の課題やFSC認証の仕組みを学びました。これに加え、10月1日には三重県の速水林業を訪れ、実際の森林管理の現場に触れる貴重な機会が提供されました。

代表の速水亨氏からは、持続可能な森林経営の重要性や、針広混交林施業を通じた豊かな生態系の維持について学ぶことができました。また、FSC COC認証を取得する塩崎商店では、製材の工程を直接見ることで、木材の特性や森林とのつながりを体験しました。

体験から得られる刺激

現場での学びを通じて、学生たちは深い理解を得ることができました。「認証や森林管理は難しいと思っていたが、実際に見学することでその重要性が実感できた」「端材を使った作品制作が楽しみ」といった感想が寄せられ、プロジェクトの意義を感じ取った様子が伺えます。

期待される成果

本プロジェクトを担当する名古屋芸術大学のナカノケン准教授は、実践的な講義が学生に与える影響について期待を寄せています。「FSC認証を用いた広報コンテンツの企画・制作を通じて、学生たちにはより深い学びを提供することができています。社会で活躍する力をバランスよく育むため、関係者と共に実技講義を進めていきたい」

2026年1月14日には、学生たちが制作した作品の最終プレゼンテーションが予定されています。彼らが現地での体験を生かし、森林保全やFSC認証への興味を引き出す作品を生み出す姿が楽しみです。