歌舞伎の新たな時代を告げる『音羽屋三代八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助襲名記念』
江戸歌舞伎の名門・音羽屋が、ついに新たな章を迎えます。八代目尾上菊五郎と、その息子である六代目尾上菊之助が同時に襲名し、多くの歌舞伎ファンがその瞬間を待ち望んでいました。この感動の襲名を記念した書籍『音羽屋三代八代目尾上菊五郎六代目尾上菊之助襲名記念』が小学館より2025年4月28日に発売されることが決定しました。
豪華な内容とデザイン
書籍はB5判224ページ、定価5,500円(税込)という大作で、豪華なビジュアルデザインが特徴です。表紙や巻頭ページは洋書のような風合いで、歌舞伎ファン以外の読者にも魅力的に映ることでしょう。出版にあたり、八代目菊五郎は「多くの方に目を留めていただけるのではないかと期待しています」とコメントしています。
歴史と家族の物語
本書では、舞台写真を通じて新しい菊五郎と菊之助の成長を辿り、祖父である七代目菊五郎からのメッセージや三代の鼎談を収録しています。特に印象的なのは、菊之助が語る「心は決まった!」という力強い決意と、八代目菊五郎が「代々の菊五郎の思いを受け継いでいく」とするコメントです。この二人の思いが一つに凝縮されています。
舞台瞬間を凝縮!
書籍にはさまざまな名場面が収められており、舞台写真もカラーで96ページにわたって展開。音羽屋に代々伝わる名作「弁天小僧」や、新作歌舞伎の『風の谷のナウシカ』など、彼らの圧倒的なパフォーマンスが楽しめる内容です。
密着インタビュー
さらに、祖父、父、息子の三世代がそれぞれの襲名直前の思いを語る長時間の密着インタビューも必見です。新菊五郎は、かつて抱いた「果たせなかった祖父との共演」への思いや、父の背中を見て役者を目指した理由を語り、心の奥に秘めた思いを明かします。一方、六代目菊之助は「まだ丑之助でいたかった」という当時の心境についても触れ、祖父や父に対する敬愛の念を表現しています。
充実した特典と写真
本書の見どころには、貴重なオフショットや歴史的なプライベート写真も含まれています。特に1992年に撮影された「京鹿子娘三人道成寺」での親子三代の共演シーンは、多くの読者にとって感慨深いことでしょう。これらの写真を通じて、音羽屋と菊五郎家の歴史を深く知ることができる特典も提供されます。
未来への思い
八代目菊五郎は「この本を読み返すたびに、襲名時の気持ちを忘れたくない」と述べ、六代目菊之助は「丑之助から菊之助になるまでの全てが詰まっている」と語ります。本書は単なる襲名記念としてだけではなく、音羽屋の未来を見据えた貴重な記録となることでしょう。歌舞伎ファンのみならず、多くの人々にとって必携の一冊となるこの記念本を、ぜひ手に取ってみてください。