注目のウェルビーイング調査結果！企業が目指す新しい働き方とは

注目のウェルビーイング調査結果！

株式会社月刊総務が実施した「ウェルビーイングに関するアンケート調査」の結果が発表されました。本調査では、161名の回答が集まり、企業におけるウェルビーイングの考え方や取り組みについての最新の実態が明らかになりました。これにより、働き方や企業文化の変化が急速に進んでいる様子が浮き彫りになっています。

ウェルビーイングの理解度と取り組み状況の変化

調査の結果、ウェルビーイングを「よく理解している」または「なんとなく理解している」と回答した人は74.5%に達し、前年の58.1%から大きく増加しました。これは、企業がウェルビーイングに対して注意を向けている証です。また、ウェルビーイングに実際に取り組んでいる企業は64.6%で、3年前に比べると12.8ポイント上昇しています。

これらの企業では、健康診断やストレスチェック、ワーク・ライフ・バランスの推進といったさまざまな施策が取り入れられています。具体的には、82.7%が健康診断を行い、72.1%がストレスチェックを行うなど、取り組みは広がっています。さらに、ウェルビーイングへの理解が深まることで、従業員のエンゲージメントや満足度向上につながると期待されています。

働き方の多様性：出社とテレワーク

ウェルビーイングを向上させる働き方として、「出社とテレワークのハイブリッド勤務」が最も高い評価を得ています。特に「週1、2日出社」のスタイルが24.2%を占め、次いで「出社日を定めないテレワーク」が21.7%という結果になっています。

しかし同時に、現在の出社状況では46.0%の人が「ずっとオフィス出社している」と回答しており、明らかな出社回帰が進んでいることも見逃せません。これは、経営層が「毎日出社」を希望する一方で、従業員は出社を減らしたいとの意識があることを示唆しています。

経営層と従業員の意識のギャップ

調査では、経営層が望む出社頻度と従業員が望む出社頻度に対するギャップが浮き彫りになっています。経営層の約6割が「毎日出社」を望んでいるのに対し、従業員の数は3割にも満たないという結果が出ています。このギャップを埋めるためには、経営層と従業員の間でのコミュニケーションが不可欠です。

ウェルビーイング推進の課題

ただし、ウェルビーイングの取り組みが活発化する一方で、「何をすればよいかわからない」との声も多いのが現状です。これは企業が具体的な行動に移しきれていないことを意味し、特に経営陣の理解が不十分であることが、取り組みの推進を妨げています。

また、ウェルビーイングを測定するアセスメントを「実施していない」と回答した企業は71.4%に上るなど、データに基づいた評価がなされていない現実も問題視されています。

企業文化としてのウェルビーイングを目指して

調査結果は、ウェルビーイングにまつわる理解が深まりつつあるものの、実際の行動に結びついていない企業も多いことを示しています。今後は、制度を整えるだけでなく、企業文化としてのウェルビーイングを根付かせるための施策が必要です。特に、社内外への情報発信や、社員一人ひとりに対してのアプローチを強化することが求められています。

ウェルビーイングを実現するために、企業はこの概念を単なる福利厚生に留めず、働く人々の生活全般に良い影響を与えるものとして、しっかり根付かせる努力を続けていくことが重要です。

まとめ

株式会社月刊総務の調査から見えるウェルビーイングの現状は、企業の新たな働き方を模索する姿勢を示していますが、一方で明確な改善点も多いということを教えてくれます。今後の働き方や企業文化の形成において、ウェルビーイングは非常に重要なテーマになるでしょう。適切な取り組みが進められることで、より多くの企業やその従業員が幸せに働ける環境を実現することが期待されます。