映画『ドールハウス』Blu-ray＆DVD発売記念イベントの魅力に迫る

超一級のドールミステリーをテーマにした映画『ドールハウス』。この作品は、第45回ポルト国際映画祭での栄冠「Best Film Award」を獲得した矢口史靖監督の最新作です。そのBlu-ray＆DVDが11月19日（水）に発売されるのを記念して、特別な上映会とトークショーが行われました。

【特集企画「矢口史靖の呼吸」】
イベントは、11月17日（月）から26日（水）まで東京・池袋の新文芸坐にて開催。『ひみつの花園』『アドレナリンドライブ』、そして『スウィングガールズ』など、矢口監督の珠玉の作品が厳選され上映されました。このシリーズ企画では、監督の映像作品の魅力を再確認するとともに、その作品が『ドールハウス』にどのような影響を与えたのかを探る貴重な機会が提供されました。特に、11月23日（日）には、映画のプロデューサーである遠藤学氏のインタビュー形式のトークショーも実施され、映画ファンたちが会場に詰めかけました。

【トークショーのハイライト】
初めに、矢口監督は自らの意図を「今日は楽しい…いや、怖い話をしに来ました」と楽しげに語り、観客の緊張を和らげました。事前に放映された『スウィングガールズ』とのコントラストについても触れ、「この作品の絶望感は違う」と強調しました。
劇場内は笑いと愛情にあふれ、矢口監督自身も時折笑顔を見せながら、作品についてのディスカッションを進めました。

トークの中で、映画『ドールハウス』の着想について語られる場面では、矢口監督は架空の若手脚本家“カタギリ”名義でプロットを提出した経緯を明かしました。先入観を排除するために匿名での執筆を敢行したそうですが、最終的には自らの名前を明かすこととなりました。

【主演キャスティングの背景】
特に注目されたのは、主演の長澤まさみさんについてのコメントです。矢口監督が彼女をキャスティングした理由は、「彼女はキャラクターに入り込む力があり、迫真の演技を見せる」からでした。「長澤さんにひどい目に遭わせたかった」とユーモアを交えながら語るその姿は、監督の温かな人柄が感じられました。

【日本的恐怖の展開】
映画の核心に迫ると、矢口監督は日本的な恐怖の作法にも言及しました。ハリウッドの恐怖と比較し、「物理的には倒せない存在に対する圧」として、日本のホラーに特有の心理戦が展開されることを説明しました。観客に対して、常に不気味さを残す演出がなされていて、緊張感を保つことが意図されています。

【海外の反響】
映画はすでに数多くの海外映画祭にも出品されており、海外の観客からの反応は非常に興味深かったようです。観客が叫び、笑いが起こる姿に、「日本ではあまり見られない反応だ」と驚いたことを語りました。

【Blu-ray＆DVDの特典】
また、Blu-ray＆DVDの発売を記念するにあたり、特典映像が多数収録されています。なかでも、「生き人形は実在する」という特別映像は、江戸時代から続く人形文化の解説がなされており、ファン必見です。他にもメイキング映像やQ&Aコーナーも設けられ、作品に対する深い理解を促進する内容となっています。

【サイン会での交流】
トークショー終了後は、Blu-ray＆DVD購入者を対象としたサイン会も実施され、矢口監督とファンとの心温まる交流が生まれました。ファンからは「映画の感想や思い出」を共有する温かい場面が多く見受けられました。

映画『ドールハウス』は現在、Blu-ray豪華版（8,250円（税込））とDVD通常版（4,400円（税込））が東宝より好評発売中です。ファンはもちろん、ホラー映画ファンにとっても特に注目すべき作品となっています。公式サイトもチェックして、新たな恐怖の世界を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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