クリエイターの視点が輝く幻想小説
株式会社ボーンデジタルから、クリエイターならではの感性を存分に生かした小説『美術商ローラと家路を急ぐ青年』が2025年11月下旬に書籍化されることが発表されました。著者は新進気鋭の作家、赤羽理人氏です。この作品は、心臓を打ち震わせるファンタジーの連作幻想奇譚として、多くのファンタジーファンから期待されています。
言葉で紡ぐ美しい世界
物語は、若き絵描きジルの視点から始まります。彼は不思議な森に囚われ、そこで美しい鳥たちが自由に飛び交う姿を目にします。「絵の中の鳥でさえ籠から出られるのに、僕はここからどこへも行けない」と心の中で呟くジルは、帰郷を諦め、影を抱えたまま過ごしていました。そんなある日、彼の前に美術商を名乗る謎の少女、ローラが現れます。彼女は「あなたをこの森から解放してあげると言ったら?」と問いかけ、ジルの運命が大きく変わるきっかけとなります。
森を抜け出すための条件
ローラの提案は、森を出るために未知なる“竜”を描くことでした。この条件に対して、ジルは一瞬戸惑いを見せます。しかし、彼女との交流を深める中で、ジルは自らの心を再び開き、「帰る場所」の正体を見つける冒険へと繰り出します。物語は、ジルの内面の葛藤や成長を描きながら進行し、読者を美しくも切ない再生の旅に誘います。
赤羽理人氏の独自の表現
著者の赤羽理人氏は、瑞々しい筆致で人と人ならざる者たちの出会いを描き出し、その物語性で特別賞を受賞する実力をつけています。彼の描く幻想的な世界は、現実を飛び超え、読者を新たな視覚の旅に案内します。赤羽理人氏のデビュー作となる本書は、特定のジャンルに囚われず、幅広い読者の心を掴むことでしょう。
ノベルズコンテストの意義
本書が生まれた背景には、CGWORLDノベルズ&イラストコンテストがあります。これは、クリエイターの活動を広げ、業界を盛り上げるために設けられたコンペティションです。多くの応募作品の中から厳選された受賞候補作の中で、本書は特別賞を受賞する栄誉を得て、世に出ることとなりました。
書籍の詳細情報
『美術商ローラと家路を急ぐ青年』の定価は2,530円(税込)で、全464ページにわたる内容が詰め込まれています。発売日は2025年11月下旬、ISBNは978-4-86246-655-6です。サイズは四六判で、持ち運び易い形状となっています。
不思議に溢れる幻想的な物語が、冬の読書シーズンにぴったりです。心に響く作品を手に取ることで、あなた自身も新たな感動を見つけることができるでしょう。電子書籍版や予約も可能ですので、ぜひお早めにチェックしてみてください。