タイで撮影監督育成
2025-09-30 09:43:44

日本映画撮影監督協会、タイで新たな撮影監督育成プログラムを開始

日本映画撮影監督協会、タイで新たな撮影監督育成プログラムを開始



日本映画撮影監督協会(JSC)が、文化庁の「クリエイター等支援事業」に基づき始めた新たな取り組みが注目を集めています。このプログラムは、国際的な舞台で活躍する優れた撮影監督を育成することを目的としており、タイにて実施された「マスタークラス」がその第一弾となります。このマスタークラスは、単なる教育の場に留まらず、日本の撮影監督が海外のクリエイターと交流し、貴重な経験を得る場を提供しています。

海外での初の試み


このたびのタイでのマスタークラスは、JSCが海外の人材育成プログラムに積極的に貢献した初の事例です。JSCの新しい挑戦であり、日本の映画産業全体の未来を切り拓く大きな一歩となります。プログラムは、中級から上級の撮影監督を対象に、映画制作の視覚的な表現技術を深める実践的な内容で組まれています。

応用力を重視した実践型プログラム


このマスタークラスの特徴は、講義形式だけではなく、実際に手を動かしながら学ぶ点です。参加者は、照明、カメラ技術、カラーグレーディングなどの技術を学びながら、実際の制作プロセスを体験しました。脚本からショット設計、照明計画、レンズ選択、絵コンテ、セット調整までの全過程を学ぶことで、参加者は映画がどのように映像化されるのかを深く理解しました。

特別講師:ローレンス・シャー


このプログラムの特別講師として参加したのは、アメリカの著名な撮影監督、ローレンス・シャー(Lawrence Sher, ASC)。彼は、映画『ジョーカー』(2019年)でアカデミー賞及びBAFTA賞にノミネートされた実績があり、幅広いジャンルの作品で活躍してきました。彼の指導のもと、参加者は映像の持つ力をより強力に表現する方法について学ぶことができました。

プログラムスケジュール


プログラムは3日間にわたって行われ、各日に異なるテーマで進行されました。具体的には、初日の午前中には監督や撮影監督とのセッションが行われ、その後、Sony Rialtoシステムを用いたレンズテストが実施されました。二日目には、短いシーンを3回に分けて撮影し、夜にはQ&Aセッションが行われました。最終日には、特に「リニアプロジェクト」におけるLUTワークフローとカラーコレクションに焦点を当てました。

地域との連携と成果


当プログラムには、JSCの会員がオペレーターとして参加し、現地の若手导演やプロデューサーとの交流の場となりました。日本とタイの映画人が共同で取り組むことで、次世代に必要なグローバルな視点を持った制作力を育む場となりました。このような国際的な取り組みによって、JSCは今後も国際舞台で活躍する撮影監督の育成を強化していく意向を表明しています。

今後の展望


この活動を通じて、日本の撮影監督たちは海外での経験を積むことができ、それが今後の映画制作に大きな影響を与えることでしょう。JSCは引き続き、世界中のクリエイターたちとの連携を深め、より多くの国際的なプロジェクトを推進していく方針です。今後の活動についても随時発信していく予定です。

主催は文化庁、独立行政法人日本芸術文化振興会、協同組合日本映画撮影監督協会です。


画像1

画像2

画像3

画像4

画像5

画像6

画像7

画像8

画像9

関連リンク

サードペディア百科事典: 日本映画撮影監督協会 ローレンス・シャー 撮影監督

トピックス(映画)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。