春アニメの新しい流行がカラオケ界にも影響を与えています。株式会社エクシングの業務用通信カラオケ「JOYSOUND」が発表した、2025年春アニメ主題歌のカラオケランキングでは、TVアニメ『薬屋のひとりごと』第2期第2クールのオープニングテーマ、Mrs. GREEN APPLEの「クスシキ」が見事に1位を獲得しました。
この新曲は、わずか4月のリリースにもかかわらず、驚異的な人気を誇り、2025年のカラオケ総合ランキングでも5位に入るなど、まさに春アニメのヒットソングとなっています。エンターテイメント業界を対象にしたGEM Partnersの調査では、このアニメの視聴者数も他作品を圧倒する結果となっており、注目度の高さを示しています。
続いてランキング2位に輝いたのは、米津玄師による『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の主題歌「Plazma」です。エレクトロとロックを融合させたそのサウンドは聴く人を魅了し、テレビ放送前から多大な注目を集めていました。また、同作品のエンディングテーマである星街すいせいの「もうどうなってもいいや」も5位にランクインし、このように高評価な楽曲が多く含まれています。
3位には、こっちのけんとが歌う『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』のオープニングテーマ「けっかおーらい」が選ばれました。そのノリの良さとキャッチーなメロディが特徴で、カラオケでも盛り上がる要素をたっぷり秘めています。またその歌詞が本編の主人公の名セリフと共鳴しており、多くのファンがSNSで応援の声を寄せています。
アニメ『ウマ娘 シンデレラグレイ』のオープニング主題歌、[Alexandros]の「超える」はランク7位に。疾走感あふれるサウンドは、アニメーションとの相性抜群で、多くの支持を受けています。また、オープニング映像の更新がSNSで話題を呼ぶなど、コミュニティ内での連帯感を強めています。
配信コンテンツ視聴者数のランキングでも、『薬屋のひとりごと』が圧倒的な人気を見せています。2位には『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』、3位には『ヴィジランテ -僕のヒーローアカデミア ILLEGALS-』が続き、カラオケ人気と視聴者数が相関する傾向が明らかになりました。
さらに、8位には『黒執事 -緑の魔女編-』がランクインし、そのオープニングテーマやエンディングテーマも高い人気を誇っています。このアニメは女性層からの支持が集まり、その視聴者層との親和性からも高評価を受けているようです。
そして、今季のカラオケランキングに悔しい思いをする作品もありました。例えば『男女の友情は成立する?(いや、しないっ!!)』の主題歌はカラオケランキングで11位に入るなど、作品は拡大していますが、視聴者数ランキングでは圏外となってしまいました。物語のテーマと楽曲の世界観が見事に調和しているだけに、今後の盛り上がりにも期待がかかります。
業界の著名人たちもこのランキングについてコメントしています。新作アニメを紹介する番組「つづきみ」のMCである吉田尚記さんは、『機動戦士Gundam GQuuuuuuX』の主題歌が1位を逃したことに驚きを隠せない様子。また、結さんもMrs. GREEN APPLEファンの熱量が影響していると指摘しています。このように、ファンの力が希薄な楽曲を動かす力となっており、作品の親和性も無視できません。
音楽業界の新しいスタートが感じられる今クールのアニメ。多くのアーティストがカラオケランキングに名を刻むなか、ファンの期待に応える楽曲へのアプローチが新たな地平を切り開いています。先を見越した楽しみ方ができそうです。今後も新たな流行を追求し続けるアーティストたちに注目していきたいところです。