美術品鑑定士ライセンス制度の新設について
公益財団法人 頌古会が新たに創設した「美術品鑑定士ライセンス制度」は、日本の古美術業界の改革を促す画期的な取り組みです。この制度は、美術品や骨董品の真贋や適正評価についての専門知識を習得することを目的としています。近年、インターネットオークションを利用した美術品の流通が拡大したことで、贋作や模造品の出品が問題視されていますが、こうした状況の改善を目指すものです。
新たな資格制度の狙い
この資格検定制度は、美術品の評価を行うための正確な知識と技術を提供することに重きを置いています。一般コースと鑑定士養成コースの2つの区分が設けられ、受講者は基礎知識から高度な鑑定理論まで学ぶことができます。
主要な目的は、美術品の信頼性を高めることです。美術品市場において不正確な情報や評価が蔓延すると、制作者や販売者、さらには購入者を含む日本の美術業界全体に悪影響を及ぼします。本制度はこれを根本的に改革し、市場環境を整備するための基盤を築こうとしています。
検定試験とカリキュラム
美術品鑑定士ライセンスを取得するためには、2026年2月19日から3月25日までの期間で行われる初級検定試験に申し込む必要があります。試験の内容には、日本の美術工芸に関する基礎知識や鑑定理論が含まれ、合格者には「美術品鑑定士」のライセンスが授与されます。
公式テキストとして『美術品鑑定士ライセンステキスト - 日本の美術工芸』もリリースされ、このテキストは資格取得を目指す方々にとって不可欠な教材です。全国の書店およびオンラインショップで購入可能です。
資格取得の意義
美術品に興味を持つ一般の方だけでなく、将来的に美術関連の専門職を目指す方々にとっても、本制度は第一歩となることが期待されています。透明性のある市場環境を構築し、適正な価値評価を定着させることで、日本独自の美術文化を絶やすことなく、持続的に発展させていくのが目的です。
頌古会のビジョン
頌古会は「本制度の普及を通じて、日本の美術品流通市場における透明性の向上および適正な価値評価の定着を図り、持続可能な美術文化の発展に寄与してまいります」と意気込みを語っています。これからの美術品市場における信頼と透明性の向上、そして新しい世代の美術専門家の育成が期待されるこの制度、ぜひ注目していきたいものです。