江戸の猫奉行!『綱吉の猫』の魅力を探る
徳川綱吉と言えば「犬公方」として知られていますが、そんな彼の愛猫を主題にした意欲作『綱吉の猫』が光文社より発売されます。本書の著者は、人気シリーズ「土下座奉行」を手掛けた伊藤尋也さん。この作品では、猫好き必見の江戸時代のミステリーが展開されます。
愛猫・福松と若き旗本の運命
物語の舞台は、江戸城。主人公は若き貧乏旗本・百地平十郎で、彼が運命的に出会うのは綱吉の愛猫である白黒ぶちの八割れ子猫、福松です。平十郎は、剣呑な城の中で猫の世話をする役目を任されますが、猫を飼うのは初めて。最初はこのつまらない任務に肩を落とすものの、徐々に福松と共に過ごす日々に心が動かされていきます。
特に印象的なのは、ツンデレながらも優れた能力を持つ御猫番・スズとの交流です。二人は、福松の世話を通じて江戸城内の人々との関係を築いていき、果たして彼がただの猫でないことに気づく瞬間が訪れます。
江戸城の権謀術策に巻き込まれて
ある日、福松が“鼠”の気配を感じ取ったことで、平十郎とスズは周囲の疑念を引き起こすことになります。「綱吉の忍びではないか?」という噂が広まり、二人と一匹は徳川家の熾烈な跡取り争いに巻き込まれていくのです。平十郎は猫の世話を通じて、意外な真実を知ることになるのです。
猫好きと時代小説ファンに送る一冊
本書は、歴史的背景と猫愛が見事に融合した作品です。著者の伊藤尋也さんが、猫好きであることを生かし、福松の可愛さを描くことに注力した結果、物語は猫好きの心を掴む内容へと仕上がりました。担当編集者もまた猫好きであったため、作品の完成度は非常に高くなっています。
著者は、「猫派犬派を問わず、ぜひご覧ください」と語るように、この作品は猫好きはもちろん、時代小説のファンにも広く楽しめる作品として期待されます。江戸城のミステリーに猫が絡むことで、今までとは異なる視点から時代を描き出し、読者の想像力を掻き立てることでしょう。
書籍情報
- - 書名:『綱吉の猫』
- - 著者:伊藤尋也
- - 発行:光文社
- - 発売日:2026年2月10日(火)
- - 価格:770円(税込)
- - 判型:文庫
本書は江戸時代を舞台にしたミステリーであり、猫が中心となって進行するストーリー。猫好きも歴史小説好きも、心躍るひとときを提供すること請け合いです。ぜひ手に取ってみてください。そして、綱吉と福松の冒険に心を委ねてみてはいかがでしょうか。