新著『FRICTION』が明らかにする職場摩擦の最適化法

新たな視点で職場の摩擦を見つめ直す『FRICTION』

2025年6月24日、株式会社日本能率協会マネジメントセンターから新刊『FRICTION（フリクション）職場の問題を解決する摩擦の力』が全国書店およびネット書店にて発売されます。この書籍は、スタンフォード大学の研究者であるロバート・I・サットンとハギー・ラオによって書かれ、労働環境における摩擦の影響を新たな視点で解き明かしています。

摩擦を理解し、活かす

多くの職場では、日常的に摩擦が発生しています。無意味な会議や、手順の煩雑さ、組織内の対立といった問題は、社員の熱意を削ぎ、創造性を損なう要因となります。多くの場合、摩擦を減らすべきだと考えがちですが、本書で著者はその考えに疑問を投げかけます。実は、摩擦は必ずしも悪いものではないというのです。

この点を強調するために著者は、「摩擦には良い摩擦と悪い摩擦が存在する」とし、職場環境を効果的に改善するためには、これらを上手に使い分ける必要があると力説しています。特に、悪い摩擦が人的リソースを浪費させ、効率を低下させることがあるため、その対策が求められています。

フリクション・フィクサーの役割

本書の中で取り上げられる「フリクション・フィクサー」という概念は、課題を見つけて解決に導くリーダーのことを指します。彼らは、職場の摩擦をどのように分析し、どのように解消していくのかを詳細に探求します。7年にわたる研究を基に、無自覚なリーダーや、連携の破綻、過剰なスピード主義といったよくある職場の罠を特定し、その根本的な原因と効果的な解決策を提案しています。

この内容は、仕事の進め方を根本的に見直すための貴重な情報源となるでしょう。正しいことを容易に行い、間違ったことを難しくするという摩擦の力を用いて、職場の「成し遂げる力」を引き出す方法を学ぶことができます。