民俗考古学の新刊
2026-05-23 08:33:16

北東北の暮らしを明らかにする民俗考古学の新刊『雑穀地帯の暮らし』

最新刊『雑穀地帯の暮らし』の魅力



2026年5月1日に発売される新刊『雑穀地帯の暮らし〈北東北〉民俗考古学の原点』は、北東北地方の豊かな生活文化を探求した画期的な研究書です。著者の名久井文明と名久井芳枝によって、1980年代から2000年代にかけて行われた詳細な現地調査を基にまとめられています。650ページにわたるその内容は、民俗学と考古学を結びつける新たな視点をご提供しています。

生活文化を紐解く



本書は、単なる民具の図録にとどまらず、どういった形で実生活の中で使われていたのかを徹底的に記録しています。著者たちは、古老への聞き取り調査を重視し、実物資料の実測図を作成することにより、年間を通じての生活文化の全貌を立体的に復元しています。具体的には、雑穀栽培や狩猟、焼畑、炭焼き、薪取り、家の修理、衣服製作、畜産、さらには年中行事に至るまでの多様な技術や文化が詳細に描かれています。

地域ごとの特性や手法の違いも記録されており、これにより有形民俗資料研究に大きな基礎資料が提供されています。このような視点は、地域の特性を生かした研究としての意義を持ち、今後の研究にも大きな影響を与えることでしょう。

民俗考古学の可能性



巻末には著者による6篇の論考や随想が収められています。これには、民俗資料が考古学的な研究の中でどのように位置づけられるべきか、また生かしていくために何が必要かという問題提起がなされています。このように、『雑穀地帯の暮らし』は、民俗学、考古学、さらには博物館学を合わせた研究方法論としても、価値が高いといえます。

書籍の概要



  • - 書名:『雑穀地帯の暮らし〈北東北〉民俗考古学の原点』
  • - 著者:名久井文明・名久井芳枝
  • - 発行:一芦舎
  • - ISBN:9784990598648
  • - 判型:A4判 / 650頁
  • - 価格:並製本8,800円(税込) / Kindle版7,700円(税込)

本書は、雑穀栽培や焼畑、狩猟文化、家普請といった多様な活動を中心に、地域の民俗文化を掘り下げており、その過程で名久井夫婦の豊富な知見が反映されています。この書籍は、日本考古学協会の図書交換会にも出展される予定で、期待が高まります。

著者について



名久井文明



民俗考古学者として、北東北の村落文化や民具を長年にわたり調査してきた立役者。現在は物質文化研究所一芦舎を代表し、岩手県立博物館の学芸員、岩手大学の非常勤講師など、幅広く活躍しています。特に縄文文化に関する研究を長年行っており、北東北各地での民具や山村生業に関する聞き取り調査に尽力しています。

名久井芳枝



名久井文明のパートナーとして、北東北の生活文化や民具の記録保存に取り組む研究者。特に民具実測図の作成を基盤とした調査活動には定評があり、その活動は地域の生活技術の保存に大きく寄与しています。彼女の研究は、民俗文化財の調査にも影響を与えており、高く評価されています。

この新刊は、北東北の伝統と文化を知るための重要な一冊として、多くの読者に親しまれることでしょう。


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