桐野夏生の新作『ダークネス』がついに登場！20年の時を超えたミロの物語

桐野夏生の新作『ダークネス』、20年ぶりのミロが帰ってくる！

桐野夏生氏の最新長編小説『ダークネス』が、2025年7月30日に新潮社から発売されることが決定しました。この作品は、彼女のデビュー作『顔に降りかかる雨』で強烈な印象を残した主人公・村野ミロを再び描いたものです。前作『ダーク』から20年後となる今作は、読者にとって待望の続編と言えるでしょう。

ミロとハルオの新たな物語が幕を開ける

新作の舞台はコロナ禍の那覇。主人公のミロとその息子ハルオは、20年間静かに生活してきました。しかし、ハルオのアルバイト先での偶然の出会いが、二人の運命を大きく変えるきっかけとなります。その出会いは、ミロの宿敵である久恵や山岸たちを彼らの元に引き寄せ、最終的にはハルオが自らの出生の秘密を知ることで、彼はミロの元を離れ、「悪」を探求する旅に出ることに。

この物語の根底には、親子の絆や、心の葛藤、そしてミロの「最後の闘い」が描かれています。ミロは息子を取り戻すために、強烈な意志で立ち上がります。彼女の過去、苦悩、そして希望が織り交ぜられるこの物語には、読者を惹きつける力が十分にあります。

桐野夏生が語る、再びミロを描く理由

桐野夏生さんは、どうして再び村野ミロの物語を紡ぐことにしたのでしょうか。その理由を「小説新潮」8月号で語っています。彼女は「ミロも久恵も、私自身の一部だった」と話し、そのキャラクターたちが持つ深い感情や葛藤が、彼女の創作活動にどのように影響を与えたのかが見えてきます。

このインタビューでは、彼女の過去の作品から『ダークネス』に至るまでのプロセスや思索が深く掘り下げられており、ファンには欠かせない内容となっています。文学への情熱が感じられる彼女の言葉は、多くの読者に再読のきっかけを与えることでしょう。