VIEが音楽と脳波の力でノスタルジアを引き出す
VIE株式会社は、脳波と人工知能(AI)を駆使して開発した音楽推薦システム「Nostalgia Brain-Music Interface(N-BMI)」に関する研究成果を、世界的に評価される雑誌「Scientific Reports」で発表しました。この研究は、ノスタルジアやウェルビーイングの向上に寄与する音楽体験を提供することを目的としています。
近年、急速に進展する高齢化社会において、健康寿命を延ばす手法としてノスタルジアの重要性が注目されています。ノスタルジアは、人生のさまざまな瞬間を思い起こさせ、心身の幸福感をもたらす感情とされています。先行研究では、懐かしさが孤独感の軽減や自尊心の向上に寄与することが示されています。
VIEの最前線技術
VIE株式会社の研究では、脳波計を用いて音楽聴取中の脳活動をリアルタイムで測定し、各人に最適なノスタルジアを喚起する楽曲を自動的に推薦するシステムを構築しています。これは、個々の感情や記憶を分析し、それに基づいて音楽の特性を結びつけることで実現されます。
実験では、若年者と高齢者を対象に自選曲と他選曲を用いてノスタルジア感情、ウェルビーイング、記憶の鮮明さを評価しました。その結果、両世代ともに自選曲を聴いた際に有意な向上が確認されました。特に高齢者においては、脳波データを用いた正確なノスタルジアの状態判断ができることが明らかとなりました。
研究背景と結果
研究が行われた背景には、2050年までに60歳以上の人口が約22%に達するという厳しい統計があります。このような状況で、心身ともに健康に過ごせる時間を生み出すことは重要な課題となっています。研究では、音楽がノスタルジアを促す要因であることに焦点を当て、数千曲のデータを分析しました。
ノスタルジア体験の深化
実験結果によると、「N-BMI」は若年者と高齢者の両方において、ノスタルジア感情、ウェルビーイング、記憶の鮮明さを改善する可能性を示しました。特に高齢者では、脳波データと主観評価が一致し、より高い精度でノスタルジアの嗜好を把握することができるようになっています。このことから、VIEの研究は高齢者の心理的サポートに特に効果的であることが期待されます。
実際の応用
VIEはこの研究成果を基に、実際の製品「うたメモリー」の開発に取り組んでいます。これは高齢者向けに設計され、懐かしい音楽を通じて記憶の喚起をサポートする仕組みです。高齢者の心理的なウェルビーイングを高めるために、日常生活の中で実際に音楽を活用することができるのです。
公式ウェブサイト(
うたメモリー)では、製品の詳細や利用方法が紹介されています。
共同研究の呼びかけ
VIE株式会社は、ニューロテクノロジーの応用に力を入れ、研究開発やサービス展開に関心のあるパートナーを募っています。最先端の技術を活用した共同研究を通じて、新たなアイデアや方法を探求していくことに力を入れています。興味のある方は、ぜひお問い合わせいただきたいとのことです。
まとめ
本研究は、脳波と音楽がどのように人間の感情や記憶に影響を与えるかを探る重要な一歩であり、今後も認知症予防や介護分野での応用が期待されます。これにより、音楽が持つ力が人々の生活にどのように貢献できるのか、一層の研究が待たれます。