PERSONZが描く不思議の世界、41周年ツアーファイナルの魅力を徹底レポート!
今年、結成41周年を迎えたPERSONZが、6月にリリースしたアルバム『WHAT A WONDER WONDERLAND』を引っ提げて実施したツアーの最終公演が、9月12日に東京国際フォーラムCホールで盛大に幕を閉じました。このツアーは全15本という大規模なもので、アルバムタイトルの通り、参加した観客はまるで不思議の国に迷い込んだかのような体験を味わうことができました。
幻想的な演出で作り出すワンダーランド
ステージが暗転し、アルバムのオープニング曲「ADVENTURE」が流れると、瞬時に『WHAT A WONDER WONDERLAND』の世界が広がります。赤と黒で彩られた背景幕や、トランプ柄の柱、そしてアルバムブックレットと同じデザインの衣装に身を包んだメンバーたちが登場し、JILLが「ウェルカム トゥ ワンダーランド!」と叫ぶと、観客は大きな歓声で応えました。
初めて演奏された1曲目「WONDERLAND」では、JILLがトランプカードを客席に投げ入れ、それをキャッチしたファンたちも大喜び。続く「SLEEPING BEAUTY」では、チームメンバーの笑顔が印象的で、彼らの楽しそうな雰囲気が会場全体にエネルギーを与えました。
遊び心溢れるパフォーマンス
その後、「ROCK MY HEART」ではデジタルノイズを背景にカウベルのビートが響き、JILLがギターソロのパフォーマンスを本田毅(G)と共に演出。さらに「BE HAPPY」ではリズムに合わせて観客と一緒に歌うことで、会場は熱気に包まれました。特に、この日は10代の若者から大人まで、幅広い年齢層のファンが一体となって盛り上がっていました。
メンバーからの心温まるメッセージ
曲の合間にはメンバーからのお話タイムが設けられ、「長いツアーだったけれど、一人も体調を崩さずにここまで来られた」と藤田(D)が笑みを浮かべる一幕も。また、新曲のテーマについてもJILLが詳しく語り、観客には「まだ見たことのない世界がたくさんある」と期待を抱かせました。
音楽とメッセージが織りなす感動の時間
「BLUE ROSES」では青い照明が映し出され、JILLが力強く歌い上げる姿が印象的でした。「HAPPY UNBIRTHDAY」では、歌とメッセージが一体となり、観客が一つの世界に浸るシーンが見受けられました。特に「MOMENTS」では彼女の言葉が心に響き、多くの人が自身の人生を振り返る瞬間となったでしょう。
盛り上がり続くパフォーマンス
後半戦に突入すると、楽器チームによるジャムセッションが展開され、観客とのコール&レスポンスが始まるなど、会場全体が一体感を盛り上げていきます。特に「HALLELUJAH」では、アカペラの形式で歌のメッセージがより際立ち、その圧倒的な表現力が魅力となりました。
ツアーのフィナーレと未来への希望
本編ラストは「DEAR FRIENDS」で締めくくられ、観客全員でのシンガロングが展開されるほか、ギターソロではJILLが本田のギターを演奏し、会場をわかせました。ステージと観客が一体となった最後の瞬間は、まさに心温まるひとときで、全ての参加者が「来て良かった」と感じたことでしょう。
JILLは最後に「来年は47都道府県をまわるツアーを計画中」と語り、これからの活動への期待感を寄せました。41年の歴史を持つPERSONZが、今後も進化を続けることを示唆してくれたファイナル公演は、多くのファンにとって特別な思い出となったに違いありません。ライブ終了後も、彼らのパフォーマンスの余韻に浸るファンの姿が印象的でした。
(取材・文:舟見佳子 / 写真:アンザイミキ)