書店員が選ぶノンフィクション大賞2025が発表
全国の書店員が選ぶ「書店員が選ぶノンフィクション大賞2025」のノミネート作品が発表されました。本年度は、角幡唯介氏の『地図なき山――日高山脈49日漂泊行』、宮崎拓朗氏の『ブラック郵便局』、俵万智氏の『生きる言葉』の3冊が候補として選ばれています。
書店員が選ぶノンフィクション大賞とは
この賞は、全国の書店員が「一番売りたい」と思うノンフィクション作品に与えられるもので、2023年に創設されました。初回の受賞作品は西加奈子氏の『くもをさがす』、第2回は三宅香帆氏の『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』でした。今回の第3回目では、全国から推薦を集めた50作品がノミネートされています。
角幡唯介『地図なき山――日高山脈49日漂泊行』
角幡唯介氏の最新作『地図なき山――日高山脈49日漂泊行』は、地図を持たずに日高の山に挑む冒険の記録です。現代社会の情報過多に疑問を抱いた著者が、文明の枠を超え大自然と向き合う姿は、まさに前代未聞の探検ノンフィクションです。著者の独自の視点から語られるその体験は、読者を圧倒することでしょう。2024年11月20日発売予定で、定価2,310円(税込)です。
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宮崎拓朗『ブラック郵便局』
次に紹介する宮崎拓朗氏の『ブラック郵便局』は、1000人以上の関係者の声を集めた驚愕のルポです。社会の表舞台で働く郵便局員たちが抱える重圧や、異常なノルマと保険勧誘の実態が明らかにされ、局員とその家族が直面する問題の深刻さを伝えます。基本的な権利すら脅かされる現状を鋭く描写し、より多くの人々にこの問題を知ってもらうことを目的とした一冊となっています。2025年2月17日発売、定価は1,760円(税込)。
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俵万智『生きる言葉』
最後に紹介するのは、俵万智氏の『生きる言葉』です。この本では、言葉の力が生きる力であることをテーマに、恋愛や子育て、SNSなどさまざまな場面でのコミュニケーションの重要性を説いています。スマートフォンが普及した現代だからこそ、言葉をどのように使うべきか、著者の豊富な経験を基に考察されています。2025年4月17日発売で、定価は1,034円(税込)。
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おわりに
3作品はいずれもそのテーマや視点において独特であり、興味深い内容が展開されています。「書店員が選ぶノンフィクション大賞2025」の結果が楽しみです。書店員の推薦によって選ばれるこれらの作品から、ぜひ注目の一冊を見つけてみてください。