ETFの基本から最新情報までを網羅した『東証公式 ETFの常識』
株式会社東京証券取引所(通称、東証)が、個人投資家向けに発表した総合解説本『東証公式 ETFの常識』は、ETF(上場投資信託)の理解を深めるための重要な一冊です。本書の発刊にあたり、東証は証券各社との連携のもと、ETFに関するアンケート調査を行いました。この調査は、ETFを保有している投資家と保有していない投資家のそれぞれについて実施され、結果として多くの示唆を得ることができました。
アンケート結果から見える現状
2024年に実施されたアンケートでは、9,901件の有効回答が寄せられました。ETFを保有している投資家の約4割は4銘柄以上のETFを保有していることがわかりましたが、逆に未保有層の約6割はETFの商品性に対する認識が不足していることが判明しました。このことは、ETFに対する投資意欲を引き上げるためには、さらなる情報発信が必要であることを示しています。
また、ETFを投資しない理由として、「分かりにくい」「情報が少ない」という声が多く寄せられました。知識の乏しい投資家にとって、わかりやすい情報が得られず、さらには雑誌や書籍からの学びが必要とされているのです。これに対抗するため、東証は『ETFの常識』を発刊しました。
『ETFの常識』の内容と特徴
本書は、A5判・231ページから成り、ETFの基本的な特徴から活用法、リスク管理に至るまで、非常に幅広い内容を取り扱っています。目次には、以下の内容が揃っています:
1. ETFの特徴
2. ETFの種類
3. ETFの活用法
4. ETFの仕組み
5. 上場による品質の担保
6. ETFの選び方・情報収集の方法
7. ETFの資料
8. ETFのリスク
9. ETNの特徴・リスク
10. インサイダー取引とETF
この構成により、特に初めてETFに触れる投資家でも理解しやすい内容になっています。特に第1章から第3章を読むことで、東証ETFの基本的な理解が得られるため、入門書としても最適です。
誰でも使える情報ツール
『ETFの常識』は、個人投資家だけでなく、金融サービスを提供する機関投資家やプロの投資家にとっても参考にできる内容です。また、本書は辞書のように利用することができ、調べたい単語を索引や用語集から引くことで、即座に必要な情報を得ることができます。
価格と入手方法
本書の価格は200円(税抜き)で、各種イベントでの配布に加えて、Amazonでも購入可能です。投資家にとって、わかりやすく、実用的な情報が詰まったこの解説本は手元に一冊置いておくべきでしょう。
さらなるETFの普及を目指して
このように『東証公式 ETFの常識』は、個人投資家に向けた有用な情報が集約されており、ETF市場の理解を深める助けになります。資産形成の重要性が増す現代において、理解しやすい情報を持つことは大変重要です。今後、この本を通じて多くの投資家がETFを積極的に活用し、資産運用を行うことを期待しています。
【お問い合わせ先】
株式会社東京証券取引所 金融リテラシーサポート部
電話:03-3666-0141(代表)