『ひみつきち』特集
2025-06-27 19:01:19

大人になれなかったすべての人へ贈る、映画『ひみつきちのつくりかた』

大人になれなかったら、どうする?



映画『ひみつきちのつくりかた』が、2025年8月1日からシモキタ-エキマエ-シネマ『K2』にて公開されることが決まり、先駆けて「SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2025」でワールドプレミアが行われることが発表されました。本作は、監督・板橋知也の長編デビュー作であり、彼の内面が色濃く反映された作品となっています。

大人たちの“子供返り”を描いた物語



この映画は、友人の死を契機に再会した四人の初老の男性たちが、忘れかけた子供の心を取り戻す過程を描いています。彼らは、少年時代に夢見た「ひみつきち」を再現しようと奮闘します。しかし、この楽しい挑戦の裏には、社会や人生の現実が立ちはだかります。

佐藤という男の突然の死を皮切りに、山上、御手洗、工藤、豊永の四人が集まり、昔話に花を咲かせます。その中で見つけたのは、佐藤が描いた『ひみつきち建設計画』であり、かつての思い出が彼らを再び結びつけます。スパゲティに頭を突っ込んで急死した佐藤の葬式から始まるこの物語は、彼らの人生観や友情の深さを浮き彫りにします。

監督・板橋知也について



板橋知也監督は、これまで絵画コンクールで金賞を受賞するなど、独自の視点で表現を続けてきました。短編『ある母』で一定の評価を受けた後、本作で長編映画への第一歩を踏み出しました。単なるストーリー展開ではなく、観客の心に訴えかける深いテーマが組み込まれており、特に「大人になりきれなかった自分」というメッセージが際立っています。

「『ひみつきちのつくりかた』は、観る人に温かさや感慨を女神のように提供できる作品です」と、板橋監督自身もこの作品について語っています。彼が影響を受けた幼少期の思い出をもとに、多くの人の心に共鳴するような世界を構築しています。

重厚なキャスト



主演には、インディペンデント映画界で注目される廣末哲万を筆頭に、藤田健彦、佐藤貢三、もりたかおといった実力派俳優たちが名を連ねています。彼らの織り成すドラマには、ユーモアと悲哀が融合し、視聴者に深い印象を与えます。そのアンサンブルは、監督が最初に描いたキャラクターのイメージを超えた感動を生み出しています。

ノスタルジーを呼び起こす映像美



撮影は、監督自身が幼少期を過ごした東京都あきる野市で行われました。そこで収集した様々な記憶の断片が、全編を通して反映され、観客をノスタルジックな空間へと誘います。彼の手による映像は、パーソナルでいる一方で、普遍的な感情を喚起し、見る者に深い共鳴をもたらすことでしょう。

最後に



映画『ひみつきちのつくりかた』は、ただのエンターテイメントではなく、人生の多様性や友情の大切さを考えさせられる作品です。大人になってしまった自分たちに、子供の頃の無邪気さを思い出させてくれるこの映画、どうぞご期待ください。そして、8月にはシモキタ-エキマエ-シネマで再会を果たす彼らと共に、素敵な夏のひとときをお過ごしいただければ幸いです。


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