新刊『英国の宗教都市ノーリッチ』の紹介
2025年5月16日、株式会社近代科学社は新刊『英国の宗教都市ノーリッチ』を発行します。著者は田巻敦子と田巻繁の二氏で、ノーリッチ市が持つ独自の宗教的背景に焦点を当てています。これは理工学専門書を出版する近代科学社Digitalレーベルによる作品で、デジタル技術を駆使した新しい形の出版モデルを提案しています。
ノーリッチ市の宗教的特色と歴史
ノーリッチ市は、ヨーロッパでも特に教会の数が多いことで知られています。著者たちは1970年代以降、この地にこよなく訪れ、古代から現代に至るまでの様々な歴史的背景を探求してきました。本書では、彼らの経験に基づき、この街がなぜ多くの寺院を抱えるようになったのかを解説しています。多様な信仰や巡礼文化が交わるこの地での出来事は、単なる宗教的な側面だけでなく、地域社会や経済にまで影響を与えてきました。
書誌情報
本書はA5判で182頁から構成されており、印刷版と電子版のいずれも2,600円(税抜)で提供されます。また、中世のノーフォークやノーリッチにおけるキリスト教信仰についての専門的な論文も収載されています。
- - 書名: 英国の宗教都市ノーリッチ
- - 著者: 田巻敦子、田巻繁
- - ISBN: 978-4-7649-0748-5C3016 (カバー付き単行本)
- - ISBN: 978-4-7649-6110-4C3016 (POD)
- - 商品URL: こちら
本書の内容
本書は、ノーリッチの先史時代からアングロ・サクソン時代、ノルマン征服を経て中世、さらには近世イングランド史といった時代を追いながら、宗教的な変遷をたどります。
先史時代からアングロ・サクソンの衰退まで
この章では初期ローマ化と侵入者であるアングロ・サクソン人がノーリッチに与えた影響を探り、イースト・アングリア王国の成立と、その後のカトリック教会の影響を考察します。
ノルマン征服以降の中世
ノルマン征服が宗教や社会に及ぼした影響や、中世におけるノーリッチの繁栄、及び巡礼文化の歴史が語られます。
近世イングランド史とノーリッチ
ヘンリー8世の宗教改革やプロテスタント誕生など、近世における重要な出来事とその背景が詳細に記されています。
近代・現代のノーリッチ
19世紀から20世紀にかけての出来事や、特に二度の世界大戦がノーリッチに与えた影響が述べられます。
著者紹介
田巻敦子氏は新潟大学大学院を修了後、博士研究員として著名な学会に参加し続けております。田巻繁氏は理学博士であり、イギリスの大学で研究を行った経歴を持ち、実績のある学者です。二人の視点から、多角的にノーリッチの宗教的背景を形成する要素を解き明かしています。
この新刊を通じて、読者はノーリッチがなぜ宗教都市として名を馳せているのか、その歴史的背景とともに、豊かな文化的遺産に触れることができるでしょう。興味を持たれた方はぜひ書店やオンラインで手に取ってみてください。